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[モーニングサテライト]【Marketリアル】中国・BYD製EVバス 日本に続々[ビーワイディージャパン株式会社]

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いまマーケットで起こっているリアルな事柄をお伝えする「Marketリアル」。

今回取り上げるのはいま急成長を遂げる中国の電気自動車大手のBYDです。

BYDの香港証券取引所の株価を見てみると株価は5年前の5倍以上になっています。

そのBYDは日本でも展開を始めています。

日本・中国の現場を取材しました。

ビーワイディージャパン株式会社

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千葉市内を走るバス。

実はこの車両、電気で動くEVバスです。

車体には見慣れないロゴが…中国のBYD製です。

およそ80台のバスを所有する平和交通は今年2月、BYD製EVバスを3台導入しました。

これらのEVバスは日本市場向けに開発を行い、中国で作られたまさに「Made in China」なのです。

気になるのは車両価格。ディーゼルエンジンのバスの価格はおよそ3,000万円。

一方、BYDのEVバスはおよそ4,000万円と1,000万円も高いのです。

それでも購入した理由とは…

平和交通の藤原浩隆さん。

量産型のEVバスがなかなか国産にない。

現状を考えるとBYDの電気バスしかなかった。

日本メーカーでもEVバスを作っていますが、BYDのEVバスよりも少なくとも1,000万円以上高いといいます。

EVバスは屋根部分と後部の2ヵ所に電池を搭載。

気になるのは音ですが、ディーゼル車に比べはるかに静かです。

においも気にならず利用者にも好評だといいます。

「ディーゼルバスと比べて運転のしやすさは?」

平和交通の乗務員、立石正和さん。

乗ってしまえばEVバスの方が全然良い。

さらに8時間ほどの充電でおよそ280kmの走行が可能。これは路線3日分の走行距離になるそうです。

BYDはEVバスのサポートの体制を構築しています。

この日、メカニックが来社していました。

脱炭素の流れを受けバス業界ではBYDのEVバスを導入する会社が増えています。

2015年から日本でEVバスを販売してきたBYD。

現在、国内の台数は合計55台。

富士山5合目までEVバスを走らせている山梨の富士急バスも環境に配慮し、導入しました。

BYDの日本戦略とは…

「日本市場にどれくらいEVバスを普及させるのか?」

BYDジャパンの花田晋作副社長。

今年から頻繁に問い合わせを頂くようになり、来年から日本では大幅に電動化が進んでいくと思う。

2030年には累計4,000台になる目標を立てている。

日本市場で優位を保つ狙いです。

「今後、EVバスの価格はどこまで下がるか?」

今後、部品の調達コストが下がっていけば2026年頃にはディーゼルバスと同等価格になるよう目指していきたい。

そのBYDの本社があるのが中国・深圳。

最先端のEV技術を独自取材しました。

市内を走る路線バスやタクシーは全てEV。

そのほとんどがBYD製です。

およそ10年前から公共交通で走らせ膨大な走行データを収集。開発に役立ててきました。

その市内にある東京ドームおよそ50個分もの敷地に広がるBYD本社。

電池メーカーとして1995年に設立されたBYDは2003年から自動車事業に参入。そして、2009年にEVの量産化を始めたのです。

本社の中を進むと…

上海支局の菅野陽平記者。

前方左手に大きな円形の建物が見えてきました。

およそ400台を収容するEVの充電タワー。

テストカーなどが所狭しと充電されています。

さらに別のビルでは…

建物の中に駅のホームがあります。

敷地内を走るのはBYDが開発した電車。EVの技術を活かし、バッテリーで走行。完全無人の自動運転です。

こうした交通インフラの開発、中国国内だけではなく海外にも輸出していくといいます。

本業の自動車事業も好調。

通常のガソリン車を除く新エネルギー車で大きく販売のを伸ばしました。

こちらは去年夏の発売以来およそ12万台が売れたフラッグシップモデル「漢(HANG)」。

乗り込むと目を引くのは大きな液晶パネルです。

360度のボタンを押すと、まるで透視しているようにまわりが全て出てくる。

一方、肝心の走行性能は…

フル加速。

時速100km/hまでの加速はわずか3.9秒。

走りが破綻しないというか安定。

スポーツカー並みの性能を目指したといいます。

航続距離は最も長いモデルで605km。

こうした高性能なEVを支えるのがBYDが独自開発したブレードバッテリーです。

細長い板状でリン酸鉄リチウムを使用。

既存の三元系リチウムを使った電池に比べ高い安全性を確保しているといいます。

こちらは安全性の比較試験。

既存の三元系リチウム電池に針を刺すとガスが吹き出し爆発しました。電池の温度は300度にも達しています。

一方、BYDのリン酸鉄リチウムを使った電池では針を刺しても何も起きません。

これはリン酸鉄リチウムが科学的に安定しているのが理由です。

BYDの王鵬宇さん。

温度は緩やかに上昇し、貫通瞬間の最高温度は60度までしか上がっていない。

ぬるま湯程度の温度で卵1個も茹でられない。

バッテリーはケースの中に何十枚も重ねて作りますが、安全性が高く、余計な装置を入れる必要がないため、ケースに目一杯バッテリーを詰めることができるといいます。

本来、リン酸鉄リチウムはエネルギー密度が低いのが弱点ですが、こうした安全性が高いメリットを活かし、航続距離を伸ばすことに成功。

EVの大きな弱点である航続距離と安全性を一気に克服したのだといいます。

日本で30年ほど暮らし、日本語が堪能なアジア太平洋の販売責任者、劉学亮さんは…

電気自動車で一番重要な点は安全。BYDのブレード電池は相当安定し電池。

おそらく長く多くのお客様、業界に使われていくと見ている。

更にオープンにしてトヨタに提供していくと思う。

この電池で競争力を高め、日系メーカーを含めた他社に供給するといいます。

一方でBYDにはある懸念も…

中国の大手証券会社のリポートには自動車事業は第1四半期で6億元の赤字。

第2四半期も0.8億円の赤字と書かれています。

売り上げで見ても電子事業は自動車事業を上回っており電子事業に依存しているとの指摘があるのです。

こうした懸念については…

BYDは車を生産できるだけではなく、最も重要なのはBYDが電池、電機、電気コントローラー、車載半導体など一連の基幹技術を獲得していること。

これらの基幹技術とEV作りへの意思、成長する市場環境を合わせると新エネ車分野においてBYDは戦えば戦うほど強くなる。

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