企業の商品開発や商品を売り込む際、時にマーケティングのプロも頼りにするのが現役の女子高生だといいます。
企業と女子高生の最新のコラボを取材しました。
品川女子学院
[blogcard url="https://www.shinagawajoshigakuin.jp/"]
東京・品川区。
幹線道路沿いに門を構えるのが品川女子学院。
創立95年を誇る中高一貫の名門校です。
その構内に飾られていたのは…
キティちゃん…
に、品川女子学院の文字が。
ここ通称「品女」はこれまで様々な企業とコラボレーションしてオリジナル商品の開発を手掛けてきたのです。
キヤノン株式会社
[blogcard url="https://canon.jp/"]
今回は高校1年生とカメラメーカー、キヤノンがタッグ。
販売戦略を担当する一行がやって来ました。
固定概念にとらわれず自由に発想して面白いアイデアを出してほしい。
狙いはこのデジカメの魅力を考えてもらうこと。
キヤノンが先月発売したばかりのインスピックレック(iNSPiC REC)。
特徴はファインダーや液晶画面がないことです。
さらに防水機能や埃や砂にも強く、頑丈さを重視しました。
最大の売りは遊び心。
今回キヤノンはメインターゲットにしたい女子高生たちに冬休み期間中の様々なイベントやシーンで実際にカメラを体験してもらったのです。
プレゼンの準備
迎えた新学期。
プレゼンの準備が始まりました。
しかし、なぜか鬼ごっこ。
こちらのチームはカメラを使って遊びながら撮影すると面白いと考えました。
だるまさんが転んだ。
カメラをどう使って撮影しているかは動画で撮影します。
そこでやはりライバルととなるのが、
スマホはこういう所に置けない。薄いし。濡れている床にも置ける。
普段使い慣れたスマホとの違いを強調するようです。
果たして…
一方、別のチームが考えたのは、
インスタのストーリーにあげてそうな感じ?
違う違う、逆、逆。インスタにもあげないような自分だけのもの。
このチームがライバルに上げたのは映える写真のインスタグラム。
違いをどう出そうというのでしょうか?
普段の生活を見直したとき、あそこの磁石が花柄でかわいいから撮るとか。
何気ない日常、インスタのように構えてじっくり写真を撮るのではなく、瞬間や偶然を撮ったら面白いのではと考えました。
プレゼン本番
そして迎えたプレゼン本番。
キヤノン側には今回、特別な思いがありました。
キヤノンマーケティングジャパンの阿部俊介さん、
既存のカメラ需要が厳しい状況の中で今までの延長線上のマーケティングだけをやっているくと未来はないかなと思っている。
まずは鬼ごっこで遊びながらカメラを使うと決めたあのチームから。
「自分が主役になれるカメラ」です。
カメラをどう使うのか、動画を制作しました。
動きながら撮るというアクションカメラならではの面白さをアピール。
これを見た担当者は、
いろいろ厳しいことも言おうかなと思ってたが他人に撮ってもらって自分が主役になるというのは結構ありそうでなかった考えなので非常に目からうろこでした。
一方、脱インスタを掲げたチームのキャッチフレーズは…
大切な人との「有限の一瞬」。
大切な人との「有限の一瞬」とは?
私たちは映えない日常に焦点を当て、誰もが感じている日常の素晴らしいところを切り取るところが私たちの最大のポイント。
映える写真を撮ることではなく、生活の多くを占める「映えない日常」、その瞬間を記録に残すことでした。
写真だけで彩る日記を作るツールとして新たな提案をしたのです。
キヤノンマーケティングジャパンの岩川舞夢さん、
SNS、映える写真中心から記憶に残る方が大事なんだということを見つけた点が素晴らしい。
次々と出される斬新なアイデア。
プロの目にはどう映ったのでしょうか?
これまで若い方の意見を考えたつもりだったが実際にはギャップがあったという印象を受けた。
今後、それぞれのアイデアをまとめ、選ばれたチームが来月下旬に開かれるイベントでプレゼンに挑みます。