喫茶店の激戦地といえば愛知県。なかでもモーニングサービスを全国に広めたコメダ珈琲店は有名ですが、そのコメダ珈琲店を猛追する喫茶店が登場しています。
株式会社カフェヨシノ
2011年に開業し愛知県で9店舗を展開するカフェヨシノ。
日曜日の午前9時過ぎ、店内に入ってみると席が空くのを待つお客様の行列、その数は約20人。
この時間、ほとんどのお客様が注文するのがモーニングサービス。愛知県の喫茶店の定番です。
開店から午前11時までは400円のコーヒーを1杯頼むとトーストとゆで卵が無料でつきます。さらにカフェヨシノではトーストに無料で小倉あんが付けられる。
「なぜここに来る?」
うまいから。
以前は「コメダ」によく行っていたけど、最近はここ。
愛知の喫茶店といえばよく知られているのが県内最大手のコメダ珈琲店。モーニングを代名詞に全国で約750店舗を展開しています。
そのコメダ珈琲店を追撃する愛知喫茶の新スタイルとは?
カフェヨシノ宝神店
カフェヨシノ宝神店、休日の午前にはモーニングサービス目当てのお客様が400人ほど訪れます。
しかし、この店はモーニングだけではありません。午後3時30分過ぎ、再び15人ほどの行列が。
これ、2時から始まるから、これを目当てに。
「コメダ」はやっていない。
午後2時から5時までは400円のコーヒーにシフォンケーキなどのデザート類が無料でつくアフタヌーンサービスがあるのです。デザートは3種類から選べます。
タダでつくところが魅力。
利益を出すために
モーニングからアフタヌーンまでサービスが1日中続くわけですが、これで利益は出せるのか?
その秘密を探るため厨房を覗いてみると、スタッフは厨房で調理を行う3人とフロアで接客を行う2人。合わせて5人で店を回しています。
厨房を担当するのはこの店で働いて6年の村上育未さん。シフォンケーキを用意するとホール側に回りました。実はベテランのスタッフは厨房と接客を兼務しているのです。
お客様は、
クリームをもうちょっと入れてほしいと思えば、言えばやってくれるし、少なめと言えば少なめにやってくれる。融通もきくから。
他の店に比べスタッフの数は少ないが多くのお客様が満足そうです。
利益が出るもう一つの理由はシニアのお客様をメインターゲットに据えていることだといいます。
店内は広々とした作りでシニアのお客様も歩きやすい。
レジの前には店で不要となったパンの端が置いてあります。お客様へのサービスです。これがシニアのお客様に好評だといいます。
パンの耳だけ。欲しい人はもらっていく。週に2回から3回来る。
カフェヨシノの経営に携わる吉野貴士シニアマネージャー。こうした細かいサービスがシニアのリピートにつながるといいます。
パンの耳を無料でサービスするのも今の時代にそぐわない気もするが、だからこそしている。そういうところでお客様の心をつかめていると思う。
シニアに的を絞っているため午後7時には閉店。これでコストも減らせるといいます。
シニアが毎日のように通いたくなる店を目指すことで2020年に今の11倍、100店舗の展開を目指します。
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