2016年の国内の清涼飲料出荷量は前年比の3%増加で過去最高でした。その中でも好調だったのが7%増加した日本茶でした。
特にペットボトルのお茶は年々進化をしていて健康を意識する女性や年配の方に支持されています。
定番商品だけでなく特定保健用食品(トクホ)、脂肪の吸収を抑制したり腸の働きを整える整腸、つまり機能性を謳ったものもあります。
このように健康を前面に押し出した商品で競い合っています。その熱い現場を取材しました。
アサヒ飲料株式会社
[blogcard url="http://www.asahiinryo.co.jp/"]
2月6日、都内で開かれたアサヒ飲料株式会社の発表会。
大越洋二執行役員は、
キーワードは「もっと実感、健康十六茶」です。
十六茶
アサヒ飲料株式会社の主力商品のひとつ「十六茶」。
「十六茶」にはハトムギや玄米など16の素材が入っています。今年はそのうち2種類を変更しました。漢方にも使われる食物繊維が豊富な「ゆりね」や「エゴマの葉」を新たに使用します。
さらに健康を意識した商品にしました。
健康をアピールする十六茶の販売は好調で、特に2016年は2015年に比べ販売数が8%増えて過去最高の2,405万ケースとなりました。
今回のリニューアルでさらなる販売数アップを狙います。
「これを飲むと健康になるのでは」という期待値を感じてもらうことを続けることにより他社との差別化を図っていきたい。
キリンビバレッジ株式会社
[blogcard url="http://www.kirin.co.jp/"]
ライバルも健康を意識したお茶の開発を進めています。
キリンビバレッジ株式会社でこの日行なわれていたのは主力ブランド「生茶」の新商品試飲会です。
今まで使っていた茶葉とは別のものを使っていて、丸みのあるものを依頼して抽出しています。
5月に発売予定の「生茶デカフェ」です。
デカフェ
デカフェとはカフェインを含んでいないという意味です。そもそもカフェインとは寝つきが悪くなったり妊婦や胎児などに影響があるといわれている成分です。
カフェインゼロの飲料市場は健康ブームを背景に成長が続いていて、さらにキリン株式会社によると飲料購入者の約25%がカフェインを気にしているといいます。
キリン株式会社は3年前に世界で初めてカフェインゼロの緑茶飲料を発売しました。
今回、茶葉の種類を増やしてもカフェインをゼロにできる製法を発見しました。味わいだけでなくパッケージも新しくして「健康」をアピールします。
キリンビバレッジ株式会社の飲料開発担当、鈴木梢さんは、
お客様から多様性・健康機能性が求められると考えている。そういった市場を活性化して今後、数字を伸ばしていきたい。