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[WBS] 甘すぎる「赤福」!暴力団問題で販売停止も![株式会社赤福]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

先週、WBSの報道で明らかになった老舗和菓子メーカー「赤福」のグループ企業と暴力団との取引を巡る続報です。

取材をさらに進めると赤福内部の長年に渡る隠蔽体質が見えてきました。

株式会社赤福

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2月24日、三重県の伊勢神宮の参道は人で溢れかえっていました。

なかでも大行列ができていたのが赤福本店です。

創業300年以上。

名物の赤福餅はたっぷりのこしあんで柔らかい餅を贅沢に包んだ一品です。

次から次へ飛ぶように売れていきます。

17個買いました。

問題を起こしたのは経営者で、作っている人とは別。

食品偽装問題

赤福といえば2007年。

赤福の当時の濱田益嗣会長、

時代の変化についていけなかった。

ご先祖に合わす顔がない。

30年以上にわたり売れ残り商品の製造日を加工して再販していたことが発覚。

当時の濱田会長は辞任に追い込まれました。

ただいまより赤福本店、再開します。

末永くごひいき賜りますようよろしくお願いします。

いらっしゃいませ。

再開後、生産体制を刷新し、信頼回復に努めた赤福。

努力の甲斐あって事件直後の売り上げは64億円だったの対し、去年は87億円にまで伸ばすなど順調に回復しました。

濱田会長はその最中、2017年に再び会長に復帰。

しかし、2000年から2012年の間、会長の指示により赤福のグループ企業の酒造メーカー「伊勢萬」が指定暴力団に大紋付きの焼酎など8,000本を販売していて事が明らかになりました。

暴力団問題

WBSは赤福が設置した第三者委員会の答申書を独自に入手。

濱田会長のグループ、全役職からの解任が要求されていて、この答申書に先駆けるかたちで濱田会長は再び辞任したのです。

東京・新宿の小田急百貨店では全国のスイーツを集めた物産展を2月26日から開催。

しかし、目玉商品だった赤福の販売中止を決定しました。

鹿児島の百貨店でも暴力団との取引が明らかになり販売中止が相次いでいます。

今回、赤福の不祥事が明るみになったきっかけは意外なものでした。

藤田拓也記者、

今回の不祥事が明るみになったのはある恐喝未遂事件がきっけけでした。その初公判がこちらの裁判所で開かれました。

恐喝未遂事件

今週、初公判があった恐喝未遂事件。

その被害者が赤福本社だったのです。

その事件とは去年12月、1人の男が赤福本社を訪ねていました。

これを見たら一般市民は勘違いするだろうな。

男が突きつけたのは問題の焼酎の瓶の写真。

実際は暴力団のひし形の代紋が刻印されていたといいます。

男はその焼酎を公表することをちらつかせた上で、

赤福さん、100万円か200万円で買ってくれないか。

赤福と暴力団の関係を明かさない代わりに金銭を要求。

その後、赤福が警察に通報し、男は恐喝未遂の疑いで逮捕・起訴されました。

この事態を重く見た赤福側は第三者委員会を立ち上げ事実関係を調査。12年にわたり暴力団と取引をしていたことが確認されたのです。

隠された問題

さらに大きな問題も隠されていました。

会社はすでに8年前から外部の弁護士によって暴力団との取引の問題を指摘されていたことがWBSの取材で新たに判明。

取引自体が暴対法及び棒排条例に違反する。

会長は特別背任罪に問われる可能性があると指摘。

会社の存続までもが危ぶまれる事態と厳しく警告しています。

会社はこれらすべての指摘を8年にもわたり一切公表してきませんでした。

久保利英明弁護士

商品偽装に続き、再び企業としてのコンプライアンスが問われることになった赤福。

専門とする久保利英明弁護士は、

公表する頭がない。

恥ずかしいことは言わない。隠ぺい体質が根本にある。

まずいことは言わない。やめたと言っておしまいにする。

何でやめたのかさえもオープンにしなかった。

社会の目に全部さらすようなオープンな経営姿勢がとれていない。

これが一番の問題。

濱田益嗣会長

会長側に問題をどう捉えているのか取材を依頼したところ、

弊社といたしましてはかかるご要望には応じかねます。

そこで会長宅を訪ねました。

取材拒否…

赤福の幹部が匿名を条件にこう答えました。

ほとぼりが冷めたら会長は三度戻ってくるでしょう。

食品偽装のころから何も変わっていません。

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