[WBS] 「最後の市場」アフリカ!食と農で日本企業が挑む!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

海外展開する日本の企業がいま最後の市場として注目しているのがアフリカです。

2050年には人口が25億人を超え、そのうち約10億人が消費を牽引する中間層になるといわれています。

この高い成長が期待できるアフリカ市場で食料と農業をキーワードに開拓する日本企業を取材しました。

味の素株式会社

南アフリカの首都、ヨハネスブルグ。

中心部から車で30分ほどのところにあるソウェト地区です。

ここはアパルトヘイト時代に黒人たちが隔離されていた街です。

今も住民のほとんどが黒人で暮らしは貧しいままです。

その一画にあるこの小売店。

大人から子供まで多くのお客様が買っていく商品があります。

この水に入れて飲むんだ。

「ドリンク・オ・ポップ」。バナナ味よ。

ドリンク・オ・ポップは水に溶かして飲む粉末ジュース。

1袋で2リットルのジュースが作れます。

甘すぎないんだ。美味しいよ。

値段が安い。

価格は日本円で4円ほど。果汁入りジュースと比べて10分の1ほどと安いことが人気の理由です。

この人気に目をつけたのが日本の味の素。

味の素の荘清之助さんは、

これから購買欲が上がっていく中で、手頃で食べてもらえる製品が入口になって、10年後、20年後にもっとちがう食品に広がっていく。

味の素はドリンク・オ・ポップを製造する南アフリカの商品メーカー、プロマシドール社に約560億円を出資。

プロマシドール社

プロマシドールはアフリカ36カ国に展開し、約9億人の市場を押さえています。

この提携をきっっかけに味の素はアフリカ市場の開拓を目指します。

三井物産株式会社

アフリカを目指す企業がここにも。

三井物産は南アフリカの農業関連商社ETGグループに約300億円を出資し、ビジネスに乗り出しました。

私たちはその現場に向かいました。

豊島晋作記者、

飛行中のコクピットにお邪魔しています。空から見ると改めてアフリカの大地が広いのが分かります。ところどころ畑も見えます。

三井物産の髙取英樹さん、

アフリカの人口の約6割が農家。人口の爆発力が非常に高く、2050年には約25億人になる。この成長をとらえていく。

着いたのはアフリカ南東部のモザンビーク。

緑は豊かな国ですが人々の暮らしは貧しいのが分かります。

ここでは労働人口の約8割が農業に従事しています。

ある農家を訪ねました。

こっちはピーナッツだよ。

同じ畑には収穫直前のトウモロコシやタピオカの原料になるキャッサバも育てられています。

「肥料は使っていますか?」

使っていない。

アフリカ全体で見ると肥料を使っているのはまだ世界平均の6分の1ほどです。

三井物産はそこに目をつけたのです。

巨大なショベルカーが積んでいるのは尿素。非量のもとになるということです。

三井物産が出資したETGの肥料工場には約1万トンの肥料が貯蔵され、ここからアフリカ各国に出荷されています。

ETGがアフリカ東部での販売シェアの4割を押さえていることから三井物産は今後の需要拡大をチャンスと見ているのです。

農家から仕入れる農作物の販売もビジネスの柱になっています。

三井物産の髙取さんが確認しに来たのは日本にも輸出されるある商品。

胡麻です。

モザンビークでは油を多く含む品質の高い胡麻がとれます。

ETGモザンビークのシュリカンダ代表、

日本に輸出する最高品質のゴマが選別できる専用の機械。

選び抜かれた胡麻は日本のスーパーなどに出荷。さらなる販路拡大を目指します。

そしてこちらの倉庫にあるのは大量のカシューナッツです。

主にインドやベトナムに出荷されるといいます。

工場では機械でできるカシューナッツの皮むきをあえてコストの掛かる手作業に。

その理由は、

地元の人に雇用の機会を与えなくてはならない。多くの女性に働いてもらい社会の発展に貢献する。

まだ発展途上のアフリカでビジネスを展開するには地域社会への貢献が不可欠だといいます。

モザンビークの隣にあるマラウイ共和国。

突如現れたのは中国からの資金で建てたサッカースタジアムです。

中国は近年、アフリカでの巨大な箱モノ建設で存在感を増しています。

一方、ここで農業ビジネスを展開する三井物産は中国とは全く違う方法で存在感を示そうとしています。

やってきたのは子供たちが通う小中学校です。

子供たちは家では朝食が取れないということで学校で朝食が提供されています。

まだ貧しいマラウイではこれが一日で唯一の食事となることも多いのです。

この朝食は三井物産が出資するETGが現地のNGOを通じて提供しています。

ETGはマラウイ国内の700の学校に朝食を届けるために専用の工場を構えています。

ただ、そこで得られる利益はごくわずかです。

利益は大きくないが子供たちの足りない栄養を企業活動の一環としてサポートできる。非常に重要な接点だと思っている。

動き出したアフリカ市場の開拓。

ETGへの出資を決断した三井物産の安永竜夫社長は、

東アフリカは「最後のフロンティア」。

ビジネスをしながら経済発展に貢献できるエリアとして食料分野に照準を定めている。

資源頼みとされたこれまでの照射のビジネスモデルに変革が必要だといいます。

新たな事業機会を見出していくのがわれわれの生き様。そういう意味ではひとつのビジネスモデルを変える転機になる。

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