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[WBS]初の黒字!メルカリが狙う昭和世代の"隠れ資産"[株式会社メルカリ]

2021年8月12日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

タマネギの皮にペットボトルのフタの写真です。

一体何にかというと実は個人同士で物を売り買いするフリーマーケットアプリ「メルカリ」に300円と350円で出品され、売れたものです。

そのメルカリが8月12日、今年6月までの1年間の決算を発表しましたが、上場以来初めて黒字となりました。

それを支えたのが先程のような一見不要と思われるものでも、ある人には価値がある隠れ資産でした。

株式会社メルカリ

[blogcard url="https://www.mercari.com/jp/"]

千葉県に住む工藤さん夫婦。昭和10年代生まれのメルカリユーザーです。

工藤信一さん。

自宅にいて売りたいものをいるでも売りたいときに出品できる。

身の回り物を整理するためにメルカリを始めたという工藤さん。

これまでにおよそ200点を出品しました。

使わくなった花瓶は2,000円、腹話術人形は6,650円に。およそ110点が売れ、売り上げは40万円ほどになりました。

以前や壺や花瓶、仏像などがあった和室の一画も今では壺が一つ飾ってあるだけ。部屋の中もすっきりしました。

夫婦のものだけではなく、子どもたちの小さいころのもの。

いつの間にか身の回りにたまって200点はごく一部ではないか。

実は今、こういった60代以上の昭和世代のユーザーが急増していて、コロナ前に比べ1.4倍になっています。

そして1人あたりの1年間の出品数は平均で72個。20代のおよそ2倍です。

こうした昭和世代の利用が増えたことで8月12日の決算会見では…

メルカリの江田清香CFO。

営業利益は244億円改善し、51億円の黒字にて着地した。

国内だけでなくアメリカのフリマ事業も好調で今年6月までの1年間の純利益は57億円となり、通期としては2013年の創業以来初めて黒字となりました。

メルカリの山田進太郎社長。

誰かにとって不要になったものが誰かの価値になる。

新たな需要・価値をつくっていける。

ニッセイ基礎研究所などの調査によると家庭に眠っている使わなくなった不用品、いわゆる「かくれ資産」の総額は推定で37兆円。なかでも60代以上の昭和世代の持つ隠れ資産の額は20代の2倍ほどになっています。

またメルカリには価値がないと思われていた意外なものも出品されています。

こちらはタマネギの皮。

染め物などに使えるということです。

さらに工作などに使うというペットボトルのフタや片耳分のイヤホンまで。

ニッセイ基礎研究所の久我尚子上席研究員。

隠れ資産になり得るものがフリマアプリの登場で一気に増えた。

これまでリサイクルショップでは価値を見出してもらえなかったものまで価値が付くというのがフリマアプリの面白いところ。

メリカリではこうした隠れ資産を掘り出そうと力を入れているのが…

3、2、1、出品ボタンをお願いします。

これからメルカリを始めたい人向けの体験型セミナー。

使わくなくなったバッグとかひらひらした洋服も着なくなたので、その辺を出品できたらなと思って。

さらなる利用者を増やすことを目的に出品の方法などを教える教室を全国およそ700ヵ所で開催していて、60代以上の参加も多いといいます。

中高年の方々は多くいるので、そこは伸びしろかなと思っていて、より簡単、安全に使ってもらえるような場を提供したいなと思っている。

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