コンビニエンスストア「セブン-イレブン」の加盟店が人手不足を理由に24時間営業の見直しを求めてチェーン本部と対立しています。
働き方改革や人手不足が叫ばれる中、コンビニや外食産業を中心に、かつては当たり前だった24時間営業はいま岐路に立たされています。

株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
[blogcard url="http://www.sej.co.jp/"]
大阪府東大阪市にあるセブン-イレブン東大阪南上小阪店。

店舗の入口に貼られた紙には「営業時間を短縮する」と書かれています。

この店は人手不足を理由に2月1日、午前6時から翌日午前1時までの19時間営業に短縮しました。

すると1週間後、本部から「24時間営業に戻さないと契約を解除する」という通達が来たといいます。

松本実敏オーナーは、
「セブンとしては24時間がベース。必ず24時間開ける。」

「これが社会から認められているブランドなので、どうしてもそれは譲ることはできない」と。

今回の問題に対してチェーン本部側は、
地域社会に必要な店舗として24時間営業を継続できるよう、本部としても店内体制を整えるため、サポートしてまいります。

本部側は社会インフラとしての重要性を強調。
原則24時間へのこだわりをにじませます。

街の声
コンビニの利用者は…

「24時間コンビニは必要か?」
24時間だと便利だが、人手不足の世の中で消費者はある程度我慢できるのでは。

地方は困りますよね。

普通のお店が開いていない。コンビニが24時間だと便利。

必要。明るいと安心する。夜道とか。

株式会社ローソン
[blogcard url="https://www.lawson.co.jp/index.html"]
防犯対策や深夜の利用など根強いニーズがある一方で、各社が悩むのが急激に進む人手不足です。

ローソンでは数年前から一部の店舗で実験的にセルフレジを導入しています。

セルフレジの利用客は、
セルフレジは楽。2つくらいの買い物ならこちらが良い。

さらに先週からはレジを通さず支払いができるシステムの全国展開を開始しました。

丸田佳奈記者、
スマホだけでお会計ができるサービスをやってみます。

アプリを使い、商品のバーコードを読み取ることで店内のどこにいても登録した電子マネーなどで決済ができます。

これでお会計が実際に完了したということで、レジを通らずにこちらの商品を買いました。

ローソンの業務システム統括本部の筑間俊介さんは、
24時間営業をしていく中で極力システム面で効率化をはかりたい。

人手不足は重要な問題だと思っているので、システム面でどうサポートできるか。

ロイヤルホールディングス株式会社
[blogcard url="https://www.royalhost.jp/"]
すでに24時間営業を見直した企業もあります。
ファミリーレストランのロイヤルホストです。

90年代は多い時でおよそ半数の店舗が24時間営業でしたが、2017年完全に取り止めました。

ロイヤルホスト桜新町店でも現在では24時までの営業です。

昔からこの店を利用している常連の女性は、
正直言って私は不便。

職業によっては夜働いている人がいる。24時で閉まってしまうと行くところがない。

ここが24時間のときはすごい便利だった。

それでも営業時間の見直しに踏み切ったのには理由がありました。
24時間時代を経験した社員は…
「24時間営業の頃より負担は減ったか?」
ロイヤルホスト桜新町店の遠藤洋亮店長は、
かなり減っている。

深夜と早朝の時間帯の採用はほぼ人が来ない状況にある。

自分のいない時間帯を見てもらう人たちなので教育が追いつかなかったり非常に苦労した。

24時間営業では人手が集まりにくい早朝や深夜は店長を含め社員が働くことが多かったといいます。

24時間営業を見直し、書き入れ時のランチやディナーの時間帯に社員を配置することでサービスの向上を目指しました。

例えばこちらのパフェ。

こうした手間のかかるメニューもスタッフにしっかり教育できるようになったことで一定のクオリティーを保つことが出来るようになったといいます。
ロイヤルホストでは24時間営業をやめる際、全店で売り上げの2%減を見込んでいましたが実際は2%のプラスでした。

ロイヤルホストの経営企画部、小池真一郎部長は、
売り上げが減少するということは懸念材料としてあった。

サービス業、外食業は働いている人の気持ちがサービスや料理に影響されやすい。

労働環境が良くなり心が豊かになることでお客様へのサービスが良くなるということはいえると。
