感染予防対策として欠かせないのは不織布マスクです。実は材料となる不織布の値上げが相次いでいます。一体なぜなのでしょうか。
そしてマスク価格への影響はあるのでしょうか。
原油高でマスクの原料 「不織布」が続々値上げ
こちらは名古屋市にあるマスク工場「ヨコイ」。マスクを製造して60年の老舗メーカーです。
今は創業以来最も多い1日およそ40万枚の不織布マスクを製造し、販売しています。
ところが…
ヨコイ天白工場の川畑竜三副工場長。
こちらがマスクの原材料となる不織布。仕入れ価格が高くなっている。
最近の原油高がマスク製造の現場も圧迫し始めているといいます。
材料が石油を使うので、その影響。
微細なウイルスを通しにくく、フィルターの役割を果たしていている不織布。原油高の影響を受けて不織布の原料となるナフサの輸入価格が上昇しているのです。
そのため不織布の製造大手「クレラ」は今年から不織布を10%以上値上げ。
その他のメーカーも次々と値上げを表明しています。
こちらの会社の場合、不織布の仕入れ価格がコロナ前と比べて20%上昇しているといいます。
販売価格に反映していないのでかなり厳しい状況。
販売価格を見直さないといけない時はくるかも。
専門家は価格への転嫁は遅かれ早かれ行なわれるだろうと指摘します。
化学繊維業界に詳しいSBI証券の澤砥正美シニアアナリスト。
原油が上がってしばらくたってから不織布のような中間製品が上がり、最終製品にこれから値上げが転嫁されていく動きが起こる。
3ヵ月から半年くらいの期間で値上げしていく方向になるのではないか。
去年、原料が上がって、ことし製品が上がる年。