アメリカ ロシア産原油輸入禁止!バイデン政権制裁強行のワケ
アメリカ国内ではガソリン価格の高騰が続いています。こうした状況の中でどうしてロシア産の輸入の禁止に踏み切ったのでしょうか。
ワシントン支局の中村寛人記者。
バイデン大統領はエネルギー価格のさらなる上昇という強い副作用が生じる制裁カードを切った背景にはアメリカ国内の2つの事情がありました。

1つ目はアメリカ国内が与野党を超え、ロシアへのさらなる制裁の声を強く挙げたことです。ロシア産の原油の輸入を禁止する法案を相次いで提出するなど、バイデン大統領に対して圧力をかけていました。

そして2つ目がロシアへの制裁を支持するという世論の高まりです。ワシントン市内でも「第一に制裁だ」「国内の経済が痛みを生じるのは仕方がない」との声が多く聞かれるようになりました。
バイデン大統領はアメリカ国内のロシアへの制裁ムードが高まるタイミングを見極めてカードを切ったといえそうです。
アメリカはロシアから輸入する原油の割合が大きくないわけですがロシアに代わる原油の調達はどうするのでしょうか。
気候変動対策を重視するバイデン大統領は諸手を挙げて国内の原油の生産を拡大するとはいえないことからある産油国に接近しています。これまで人権問題を抱えるベネゼエラです。5日にアメリカの政府高官が世界最大の原油埋蔵量を誇るベネゼエラのマドゥル大統領と会談し、トランプ政権の時代に経済制裁の一環で停止している原油の輸入再開に向け協議を行いました。

しかし、ベネゼエラはこれまでの制裁により生産を大きく落としていることから新たな調達先になるかは不透明な状況です。
国民の家計への負担が長引けば不安の矛先はロシアではなく、再びバイデン大統領に向きかねない状況です。