タクシー
東京・新橋駅前。
8月5日から都内でタクシーの初乗り運賃を引き下げる実証実験がスタートしました。
国土交通省の藤井直樹自動車局長は
初乗り運賃の短縮はタクシーのサービスを良くしていく。多様化していく、そういった皮切りになるもの。
現在、東京地区のタクシーの初乗り運賃は2kmで730円。
実証実験では初乗り運賃が1.059kmで410円です。
タクシー事業者23社40台が参加していて、都内4ヶ所での実験となっています。
利用客
目的地は近いんですよ、歩いても行ける所。
初乗り運賃410円なら利用しても良い?
そうです。
今まではタクシーは使わなかったが、気軽に乗れるようになった。
初乗り410円の距離
新橋から初乗り410円でどこまでいけるのでしょうか?
井ノ上舞花キャスターがタクシーに乗り込み、銀座方面に向かいます。
今、メーターが490円に上がりました。新橋駅前から銀座5丁目付近まで来ました。
新橋駅東口のタクシー乗り場からは銀座のデパートや帝国ホテルまで初乗り運賃で行けるようになり、これまでよりもかなり安くなります。
ある親子
旅行で東京に来ているという親子。今日、泊まるホテルまで歩いていくつもりでしたが初乗り410円の表示を見てタクシーに決めました。
安いと気軽に利用したくなる。微妙に近いとどうしようかと思うが、近くでも使えるというか、使ってくださいという感じで乗りやすい。
目的のホテルに到着。かかった値段は?
570円でした。これくらいの値段で乗れるなら気軽に使いたい。
逆転現象
初乗り410円の場合、加算される運賃は237mごとに80円。これまでの280mごとに90円よりも割高になるため、長距離の移動の場合、逆に高くなります。
東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋一郎会長は
1970年ぐらいから40数年にわたって、ずっと客数が右肩下がりで、一つの切り札として今まで1回もいじったことのない運賃体系をもっとお客様にアピールしたい。
初乗り運賃を下げることで高齢者の病院への行き来や子育て中の買い物など「生活の足」としてタクシーを気軽に利用してもらいたいといいます。
さらに諸外国の都市と比べて高いイメージのあった東京のタクシーを安くすることで外国人観光客の利用を促す狙いもあります。
タクシードライバー
ただドライバーの中には
初乗り料金のマイナス分を利用客数でカバーできるか、その辺はやってみないと分からない不安がある。
収入増につながる?
収入増にはなかなかつながらないとと思う。
収入面での不安は残るものの、すでに東京地区の265社のタクシー会社が国土交通省に初乗り運賃の改定を申請していて早ければ12月にも初乗り410円のタクシーが正式に走り出します。
東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋一郎会長は
1回1回の利用は必ずしもプラスになるか分からないが、乗り慣れてもらう意味も大きくて中長期的に効いてくると期待している。