スポンサーリンク

[WBS]感染者が減って・・・「コロナ治療薬」開発に暗雲[塩野義製薬株式会社] 

ワールドビジネスサテライト(WBS)

オミクロン株への対応をめぐっては塩野義製薬が11月30日に新たなワクチンの開発を検討することを明らかにしました。

塩野義はすでにこれまでの既存のウイルスに対応するワクチンを開発中で最終段階の臨床試験を実施しているところですが、オミクロン株にも対応できるものを開発する検討に入ります。

さらに塩野義はワクチンだけでなく、治療薬の開発も手掛けています。

しかし今、感染者の減少で思わぬ壁にぶつかっています。期待される国産初の治療薬はどうなるのでしょうか。

独占取材しました。

コロナ感染者激減で・・・国産初の治療薬に"暗雲"

東京駅。

坂本圭記者。

JR東京駅から歩いてすぐ、目の前にはPCR検査施設があります。

今年9月にオープンしたPCR検査施設「MedLab PCR検査センター」。

オープン当初から新型コロナの感染者が減り始めたため検査に訪れる人も減り、今は1日20人ほどだといいます。

メディカルサンドボックスの横内俊樹さん。

1日300人検査可能の力があるので150~200人ぐらいの目標はあった。

この施設の検査から出た陽性者はこれまでに1人だけです。

こうした状況の影響を受けているのがワクチンや治療薬を開発中の塩野義製薬。

社内では対応策が連日協議されています。

塩野義製薬の臨床開発部、市橋健樹さん。

次に日本国内で「第6波」が来るときまでに新しい国産の経口薬を世に届けるという使命がある。

塩野義は年内にも新型コロナ治療薬の承認申請を目指しています。

しかし、承認に必要な臨床実験、いわゆる治験が思うように進んでいないのです。

塩野義はもともと国内で2,000人規模の最終治験を行い、必要なデータを集める予定でしたが・・・

塩野義製薬の手代木功社長。

日本だけで数千例の治験者を集めるのは難しい。

急激な感染者の減少で治験者が確保できなくなったため国内だけでなく韓国など海外へ治験を拡大すると発表。

それでも薬の開発には日本人のデータが必要だといいます。

人種差が薬効評価に影響を及ぼす可能性がどんな薬の開発にもある。

海外で治験が行われても日本人のデータで安全性の確認をしていく。

治験を担当する市橋さんは日本でいま陽性になった人に治験に参加してもらうのは真夏にインフルエンザ患者を探すようなものだといいます。

この日、塩野義製薬に一人の男性が呼ばれました。医療系ITベンチャー「バズリーチ」の代表、猪川崇輝さんです。

バズリーチは製薬会社の治験をサポートするシステムなどを手掛けています。

とにかくまず陽性診断が出る可能性のある人やそういった環境をたくさん押さえることが、まずは最重要。

猪川さんが塩野義に提供しているのは陽性になった人に治験の存在と必要性を知らせるというサービスです。

全国のPCR検査施設や医療機関などと連携し、そこで陽性になった人に国産治療薬の治験を受けることができるという案内をしています。

その後、ホームページから申し込みがあった希望者の自宅に車を派遣。

治験施設を紹介し、現地への送迎までをサポート。

送迎には大手タクシー会社と専用の特別車を契約していて、治験者は隔離された状態のまま治験施設に入ることができます。もちろんすべて無料です。

コロナ患者を治験をする病院へ届けるサービスはこれまでほとんどなかった。

コロナという難しい感染症の治験をやる上で重要な部分になる。

バズリーチ社のサービスは11月から始まったばかり。

実際に治験を受けた人に話を聞くことができました。

治験を受けた男性(30代)

医師が「24時間体制で必ず診る」と言ってくれて、そこまでしてくれるというのも初めて知った。

大阪労災病院。治験を担当する病院の一つです。

治験者はいまどのくらい集まっているのか、担当の医師に聞くと・・・

大阪労災病院の川村尚久医師。

これまでに治験者が2例入ったが、入ったこと自体が奇跡的。

当初は20例の治験結果を塩野義に提供する予定が感染者が減り、進んでいません。

川村医師は治験の遅れは治療薬の普及の遅れにつながると危惧しています。

治験は新しい薬を世に出すために絶対に必要な過程。

誰かがしなくてはいけない。

国産初を目指すコロナ治療薬。年内の承認申請は間に合うのか、時間との戦いは続きます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました