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[WBS]【THE行列】「おばちゃん」の巻きずし!

2019年4月17日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

山奥の集落に人だかりが…

幸せの味。

幸せの味の正体は?

マイスター工房八千代

兵庫県多可町。

神戸から1時間半ほど入った山間部に満車の看板が・・

そこには大勢の人がいました。

「今日の目的は?」

巻きずし。

巻きずしを買いに来ました。

「どちらから?」

佐賀県から。

山奥で行列を生む巻きずしとは?

天船巻きずし

マイスター工房八千代。

この日は春の陽気に誘われてか、開店時間の朝9時前には100人以上が集まっていました。

お目当ては小判型の天船巻きずし(540円)。

中の具は地元で取れたキュウリに高野豆腐、だし巻き卵、シイタケにかんぴょうの5種類。

午前9時、開店と同時に巻きずしが次々と売れていきます。

1人で10本以上買う人も珍しくありません。

全部で7,720円ですね。

その味は、

キュウリがおいしい。

「他の太巻きとは違う?」

全然違う。

具材がデカイのでご飯の量は少ないけどいっぱいあるように感じる。

この巻きずし、1日に1,500本から2,000本も売れるといいます。

この日も2時間ほどで完売。

藤原たか子さん

厨房で大量のシイタケを煮ていたのは巻きずしの生みの親、藤原たか子さん。

趣味的におばちゃんたちが集まって「自分たちで特産を」を軽い気持ちでやった。

この施設、元々は農協支所の跡地でした。

20年ほど前、地元の食材を使った商品を売ろうと藤原さんを中心に主婦が集まり、巻きずしを始めたのです。

地域を盛り上げたことが評価され藤原さんは3年前、黄綬褒章を受けています。

おばちゃんたちの朝は早い。

なんと午前2時から米を炊き始め、酢飯を作ります。1日に使うコメの量はおよそ150kg。

4時頃からは全て手作業で巻く。

「巻くテクニックは?」

ふんわりと巻く。

「辛くないですか?」

楽しく巻くのがコツ。

おいしいものを作るためには楽しく愛情を込める。

この巻きずし、1番のこだわりは地元で取れたキュウリ。

1本でもなく、半分でもなく、最も歯ごたえが良いという6割サイズです。

もったいないなぁ、これ…ゴミ処理機に入れるのかと思った。

これ、飛ぶように売れるのよ。

藤原さんが考えたのは巻きずしで使ったキュウリの皮を素揚げにして、味付けをすることでご飯のお供として販売すること。

藤原さんが生んだ巻きずし、今年の節分にはなんと1万8,000本が売れました。

これを支える46人のおばちゃんたち。

体力と年齢は下り坂ということで、

下り坂46。

自らを下り坂というが、巻きずしの売れ行きは上り坂です。

田舎ながらの人柄が巻きずしに出ている。

幸せの味がすると言ってくれる。

巻きずしの中に幸せを入れていると思って、お客様が来る限りは続けたい。

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