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[WBS]不祥事で求心力低下!イギリス ジョンソン首相が辞意表明

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イギリスのジョンソン首相が日本時間の7月7日午後8時半から会見し、首相を辞任する意向を正式に示しました。突然の辞意表明は世界、そして日本にどのような影響があるのでしょうか。

イギリス ジョンソン首相辞意表明!

会見でなにを語った?

イギリス
ジョンソン首相

こんにちは、みなさん。
われわれの政党の新しいリーダー、新しい首相が生まれることになった。
新しいリーダーを選ぶプロセスはいま始まる。来週、詳細な日程を公開する。
この数日、私がもがいたのは私が続けたかったのではなく、2019年に約束したことを達成することが私の義務であると感じたからだ。
同僚を説得できず、このような結果になり、多くのことを実現できなかったことを後悔している。

ジョンソン首相はこのように述べた上で次の首相が選出されるまでは首相を続ける意向を示しました。

イギリス
ジョンソン首相

コロナ禍や世界に先駆けたワクチン接種、世界最速のロックダウン解除、プーチンのウクライナ侵攻を食い止めることなどに尽力してきた。
ウクライナの人たちに伝えたい。私たちの支援は皆さまが自由を得るまで確実に続きます。
この結果に多くの人は安心しているだろう。残念に思ってくれる人も少しはいるかもしれない。
私自身、世界最高の仕事を諦めることになり悲しい。
私はイギリス各地を訪れ、美しい自然や誇り高き人と触れてきた。人々は常に問題の解決策を新しい方法で見いだしてきた。
今は暗い世界に見えるかもしれない。しかし、イギリスの未来は輝いている。

ジョンソン首相の足元が崩れるきっかけとなったのは相次いだ不祥事です。

イギリス
ジョンソン首相

私の過ちについて謝罪する。

新型コロナの感染対策でロックダウンが行われる中、首相官邸などでパーティーが繰り返し開催されていたことが発覚。批判を集めて謝罪に追い込まれました。さらに…

イギリス
ジョンソン首相

この件で迷惑をこうむった皆さんにおわびする。

6月にはジョンソン首相が任命した与党の幹部が男性への痴漢行為を報じられて辞任する事態に。釈明が二転三転したことで国民の不信を招きました。

逆風が吹く中で行われた統一地方選挙や議員下院の補欠選挙でも大敗。求心力が急速に低下していきました。

こうした中…

ジャビド前保健相

もうたくさんだ。
問題はトップから始まっていて今後も変わらない。

7月5日に2人の閣僚が首相への信頼を失ったとして辞任したのを皮切りに50人以上の高官が相次いで辞める事態に。

混乱を食い止めるにはジョンソン氏自らが辞任を選択するしかない状況に追い込まれていました。

強硬姿勢 一方で意外な一面も

ジョンソン氏が保守党の党首選挙に勝利し、首相に就任したのは2019年7月。

翌年、2020年1月に迎えたEU(ヨーロッパ連合)からのイギリスの離脱。いわゆるブレグジットでは「合意なき離脱」も辞さない姿勢を見せるなど強硬的な一面も。

その一方で従来のイギリスの首相のイメージを覆すような意外な姿も披露してきました。

2020年3月のロックダウン中は…

イギリス
ジョンソン首相

検査した結果、陽性だったので家で自己隔離しながら仕事をしている。

新型コロナに感染。一時は集中治療室に入るほど重篤な状態に陥りました。

ロシアがウクライナに侵攻してからはプーチン大統領の行為を邪悪と表現するなどヨーロッパの中で最も強い態度でロシアを非難しました。さらに…

イギリス
ジョンソン首相

ウクライナが必要とする戦略的持久力を提供するために再びここに来た。

2度に渡ってウクライナの首都キーウを電撃訪問。軍事訓練プログラムの提供を申し入れるなどウクライナ支援の動きを強めていました。

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