中国経済を牽引する消費に異変が起きています。
中国の食卓には欠かせない豚肉の価格が1年以上値上がりを続けていて、生活を脅かしかねない事態となっています。
なぜ歯止めがきかないのか?
意外なワケがありました。
中国と豚肉
中国の庶民の胃袋を支える食品市場。
豚肉の消費量が世界一の中国。
市場では肉だけでなく、豚足や腸といった内蔵なども並び余すところなく料理に使われます。
中国の食卓に欠かせない豚肉ですが価格が高騰しています。
市場のお客様は
高い。とても高いよ。月に1度しか食べられないよ。
先月の豚肉の平均価格は1キロ当たり528円と1年前と比べて4割近く高くなっています。
店員は
毎日価格が上がっているから客も「なぜ?」って思っている。今10元なら次の日は11元だよ。対策?どうしようもないよ。
止まらない豚肉の価格高騰。
豚の飼育農家
豚の飼育農家を訪ねました。
豚肉の価格は高いけど売る豚がいないんだ。数年、価格が下がっていて豚を飼うと損していたからね。
中国の豚の飼育農家は市場での豚の取引価格を睨みながら豚を飼う数を決めます。
ここ数年、豚肉は供給過剰で価格が下がっていたため農家の多くが豚を飼う数を減らしていました。
訪れた農家でも数年前は300頭いた豚を100頭まで減らしていました。
それも目に付くのは子豚ばかりです。
大きな豚は全て売ってしまった、残っているのは子豚ばかり。
価格高騰の理由はこれだけではありません。
豚の飼育脳かそのものが減少しているといいます。
環境問題
みんな、いなくなってしまったよ。
豚農家が?
ああ、みんあいなくなった。
どうして?
環境保護のためさ。環境保護、水の汚染さ。
中国の農家の多くは、これまで豚の糞などを直接、川に捨てていました。
五島尚武さんは
こちらは豚の飼育舎から糞が流れてきている用水路です。非常に水が汚くなっています。大変匂いもきつくて悪臭もします。
環境政策に力を入れる中国政府は豚の飼育農家に糞の処理装置の設置を要求しています。
処理装置を設置できない小規模な農家は廃業しなければなりません。
2015年10月に地方政府に従い豚の飼育施設を撤去した華さんは
ここからあそこまで全部、豚の飼育施設だった。かつて1,000匹飼っていたが今は1匹もいない。
豚の飼育施設があった土地で、今は細々と野菜を育てています。
施設を撤去する祭には約470万円の補償金が出ましたが1年の売上にも満たないといいます。
処理装置の設置は無理だ、数百万円から1,700万円かかる。
環境を保護するための政策が皮肉にも農家を減らし豚肉の高騰にもつながっていました。
今でも豚を飼いたい?
飼えるなら飼いたいさ。
コメント
誤字が多すぎ