株式会社オリエンタルランド
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株式会社オリエンタルランドってご存知ですよね。
あのミッキーマウスがいる夢と魔法の王国「東京ディズニーランド」と冒険とイマジネーションの海へ「東京ディズニーシー」を運営している会社。
2015年度の入園者数は3,000万人以上。日本のテーマパークの中で断トツのトップです。
年間売上は4,654億円。
まさに子供から大人まで楽しめる大がっちりなテーマパークです。
今回はそんな東京ディズニーリゾートの舞台裏に潜入。そこにはやっぱり魔法のような仕組みがありました。
ヒットを生み出すアイデアマンたちのヒミツ会議。がっちりポイントはうさ耳?
人気アトラクションといえばすごい行列。その待ち時間を短くするある工夫。
今までベールに包まれていた東京ディズニーリゾートを動かす株式会社オリエンタルランドのヒミツが分かる夢のような企画です。
東京ディズニーリゾートを支える関東のリピーター
毎日、たくさんのお客様で大賑わいの東京ディズニーリゾート。
お客様の数は開園から33年間、どんどん右肩上がりでいまやオープン当時の約3倍、年間3,019万人に、
陰りを知らない大きな理由はご近所さんにあり!
「今日はどちらから来られました?」
都内ですね。
埼玉です。
愛知県です。
千葉県と東京から。
日本中、いや世界中からお客様を集める東京ディズニーリゾートですが、データによると実はお客様の約7割は関東に住んでいる方々。
しかも、
「よく来るんですか?」
年に2~3回。
年に3~4回ぐらい。
月に5~10回とか。
何度来たかを自慢しちゃいます!
一番のお得意様は東京や千葉、埼玉といった東京近郊のリピーターの皆様だったのです。
なので東京ディズニーリゾートでは常連のお客様が何回来ても新たな驚きを感じられる様々なアイデアを用意しています。
例えばお昼に行われるパレードを見ても夏は「和」をテーマにした夏祭りバージョン。秋は音楽ショーが見どころのハロウィーンバージョンとなり、ハロウィーンが終わればクリスマスのパレードに変更と季節ごとに変化。
さらにアトラクションによっては来るたびに毎回違う演出が楽しめるショーもあります。
船長の軽快なトークが名物のジャングルクルーズでは、どの船長の船に乗るかによって案内の仕方が全然違います。
小柄でキュートな原麻美船長の場合、
探検隊のみなさーん、何か見つかったら手を振ってくださーい!それどころではなさそうですね…。
一方、ちょっとお調子者の菅野松太郎船長は同じ場所でもコメントが、
あら!あの方たち、実は昨日の私のお客さん!
全然違いますね。これはいろんな船長の船に乗ってみたくなりますね。
ところで東京ディズニーリゾートで増えているのはお客様の人数だけではありません。
開園時間を延ばしたり、アトラクションなどの施設を増やした結果、お客様の平均滞在時間も開園当初は6時間ほどだったのが9時間に。
お客様に長くいてもらうためには、どれだけ快適に楽しめるかが大きく影響します。
なんですよね、運営効率化担当の平沢咲苗さん。
ちょっとでも待ち時間が短くなる取組みをいろんなアトラクションで実施しています。
行列早く進むプチ工夫!
パークの中で大変なことといえば「行列待ち」。
東京ディズニーシー開園以来の人気アトラクション、センター・オブ・ジ・アースではものすごい行列が。
これはどうにかしないといけないと、2016年3月から待ち時間短縮のため細かい改良を実施したといいます。
それは列ができる手前で、
何名様でしょうか? お二人、右側へお進みください。
何名様でしょうか? 4名様、左側へお進みください。
お客様を人数によって振り分けます。お兄さんの気まぐれではないですよね…。
センター・オブ・ジ・アースの多田裕亨さんは、
2名以下の方と3名以上の方が入り交じった状態で進んでしまうと空席が発生してしまうんです。
どういうことかというと、乗り物で出発するんですが、それは2人席が3列ある6人乗り。
これまではお客様グループの人数に関係なく早いもの順位ただ1列に並んでもらっていました。これだとピッタリ6人にはまらず下手すると半分空席で出発ということもありました。
そこで考案されたのが3人組以上と2人組以下の列に振り分ける作戦。これで空席が減り列も早く進むので待ち時間が以前より短くなりました。
行列の待ち時間が短くなればお客様の疲れも軽減され、その分アトラクションをたくさん回れます。そしてお土産を買ったり食事をする時間も増えます。
するとお客様が喜ぶ、東京ディズニーリゾートもがっちり! みんなハッピーです。
グッズ売るマル秘作戦会議!
続いてやって来たのは東京ディズニーリゾートの運営元、株式会社オリエンタルランドの本社のとある会議室。
何やらグッズを前に盛り上がっているようですが、
「今、何をされているんですか?」
新商品の開発会議を行っています。
株式会社オリエンタルランドでは東京ディズニーリゾート内で年間2万アイテムの販売。しかも毎年5,000アイテム以上の新商品を開発。
お客様も、
買っちゃいますね~!
お土産見るの大好きで!
グッズの売り上げは1人平均、開園当初は2,700円だったのが2015年度は3,964円というから、かなり大きいです。
いま話し合っているのはウサギやタマゴがテーマの春のイベント「ディズニー・イースター」のための新商品。
2016年にうさ耳のカチューシャを販売してヒット。今年はさらに上を行くための作戦を会議中でした。
去年はこれをせっかく付けていても、パチっと留めるだけだったので、すぐ落としちゃうということがあった。今年は耳にさして…しっかりと。
去年の反省を元に耳に付ける飾りを改良。売り上げを伸ばそうというのです。
さらに、
いかに女の子がかわいく映るか。こうやってSNSとかに発信してもらえると。
フォトスポットを作ってね。うさ耳を付ける意味をパークの中に持たせることがスゴく大事。
グッズが売れる大きなきっかけは、他のお客様が見に付けているグッズを見ること。
去年、パンケーキサンドの包み紙にウサギの口を描いたところ、これが可愛いという写真がSNSで上がり一気に話題沸騰したとか。
商品開発部の向井丈晴さん、最近の大ヒットってどんなものが?
想像以上にスゴいヒットになったという商品はイベントと違いますけどしゃもじ!ミッキーの手になっているしゃもじが!
1つ500円でどれだけ売れたかはヒミツとのことですが、こうしたミッキーとしゃもじのような意外な組み合わせが結構人気が出るそうです。
さらにしゃもじスタンドを別売りで販売したところ、これまた大人気に!
ほかにも、
ストラップのセット。
ストラップって前からありましたよね。
実はこれまで単品で売っていたんですが、セットにしたらこれがヒット!
お土産のニーズで最近多いのがこのセット売り。これなら会社などでも手軽に配りやすい。ボールペンや歯ブラシと、いろんなものをセット販売するようになったそうです。
グッズの年間売上は1,346億円。これはまだまだ伸びそうですね。
活躍!夢の案内人って?
東京ディズニーランドと東京ディズニーシー、その魅力は素敵なアトラクションやパレードだけではありません。
お客様は、
スタッフさんの対応がスゴい!
本当に何をしても優しく対応してくれるので、やっぱり夢の国だなと思います。
キャストと呼ばれるスタッフがとにかくお客様を気持ちよくもてなしてくれます。
その数は1万8,000人。園内のあちこちで大活躍です。
中でも出会えたら超ラッキー、レアなキャストのお仕事ぶりを拝見。
「こちらでは、どんなお仕事をしているんですか?」
私はドリームコンダクターという仕事をしております。
ドリームコンダクター?
夢への案内人という古屋結さんについて行くと、
プリンセス、ごきげんよう!
パーク内を歩きながら気さくにお客様にご挨拶。
はい、いきまーす!はい、ポーズ!
今度は記念撮影です。
こんにちは!
どこから回ったらいいですか?
ちなみに今日の目的はなんですか?
いろいろゆっくり見たりもしたい。
天気が今日悪いのでテーブル・イズ・ウェイティング、外のショーなんですね。なので、もしかして今日はキャンセルになってしまうかもしれない…。
ドリームコンダクターとは道を教えたり、写真を撮ったりと至れり尽くせりと何でもお手伝いしてくれる夢の案内人。
さらに、
ご飯、お肉系がよかったら、私がおすすめしているのがユカタン・ベースキャンプ・グリルです。
とにかくパーク内のことはなんでも知っている。
今そんなに混んでないので。
お店の混み具合だってタブレットで教えてくれます。
パーク内にはこうしたドリームコンダクターが数名いるそうです。
新人研修の現場に密着!
古屋結さんのように素敵なキャストになるために欠かせないのがスタッフ教育。
今日はこれから新人研修が行われます。
指導役は清掃担当12年のベテランの小山和隆さん。そして今日が初出勤のアルバイト、新人お掃除係の濱崎陽平さん。
それでは行ってみましょう!
小山和隆さんの掛け声で新人の濱崎陽平さん、何も持たずにパーク内をスタスタを歩き始めました。
こんにちは!大丈夫ですか?何かお困りですか? May I help you?
外国からのお客様、ちょっとビックリしています。
No thank you
余計なお世話でした…。
実はこれは掃除を覚えるよりも前に行われるお客様に声を掛けるトレーニング。
ゲストに声を掛ける時に後ろから声を掛けに行くのではなく、なるべく前に回り込んで声を掛けてあげたほうがゲストもビックリしないと思うので。
東京ディズニーリゾートのお掃除係は「カストーディアル」と呼ばれていて、ただ掃除をしていればよいわけではありません。
パーク内のお客様の様子にまで目を配れる気遣いも求められます。
そしてようやくほうきとちりとりが登場。
ここで気を付けなければならないのが、
やはり下ばかり見てしまうので、なるべく周りの状態を見て頂くといいと思います。
落ちているものを掃除しているからといって下ばかり見ているとお客様とぶつかってしまいます。
小山和隆さんのようにしっかりと周りを見ていれば、困っているお客様にもちゃんと気付けます。
新人、濱崎陽平さんも次第に、
落ちましたよ。
周りが見えるようになってきています。
こうして先輩がマンツーマンの付きっきりで新人を教えていくのです。
ちょっと時間はかかるかもしれませんが、いいキャストを育てるのにはここが肝心だといいます。
年1回だけの特別営業が
そして、そんなキャストのために年に1回、東京ディズニーリゾートの粋な計らいが。
1月17日、午後7時50分、閉園後の東京ディズニーシー。
園内はがらんとしていますが、入口の外には黒山の人だかりが。
午後8時、ゲートが開くとお客様が一斉に入場!
初詣にしては松も取れていますし、しかも皆さんやたらに盛り上がっています。
なぜかキャストがハイタッチでお出迎え。
一体これは?
「これ何があるんですか?」
サンクスデーといってキャストだけが遊べる日。
「キャストってことはここで働いている人?」
そうです。ここで働いている人たちです。
小菅大地さん、普段は園内のレストランで働いているアルバイト。キャストなんです。
実はこのサンクスデーのお客様は全員、普段ここで働いているアルバイトのキャスト。なんと1万6,000人が集まり、その盛り上がりも半端ありません。
この日は誰が働いているのか?
普段は管理職としてデスクワークをしていることも多い社員さんたちがキャストを務めているのです。
上司の接客だと気を遣って楽しめないんじゃ…。
ここはやけに人が集まっていますけど、どういうことなのか?
上司です!
「スゴい人気ですね。」
はい、お陰様で。普段頑張っているんで!
そうですね、お世話になってます。
スゴく厳しいんです!
「普段は何をされているんですか?」
フードオペレーション部でスーパーバイザーです。
フードオペレーション部スーパーバイザーの菅原健二さん。
「店頭に出ることはないですか?普段?」
ほとんどないですね。全部やらせているんで。
来園したキャストは、
明日から仕事頑張れます。
本当だな!
お客様に愛され続ける東京ディズニーリゾートを縁の下で支えているのは1万8,000人のキャストたち。だからこそキャストにも心から楽しんでもらおうと25年前からサンクスデーを実施しています。
「社長じゃないですか?」
上西です。
「皆さん驚かれないんですか?」
パークに馴染んでいるから大丈夫です。
上西京一郎社長、お掃除頑張って!