[WBS] シルクロード新物流網!年500社設立のウラに・・・

ワールドビジネスサテライト(WBS)

中国の内陸部、西安市からのニュースです。

古来、中国とヨーロッパをつないだシルクロードがいま貨物鉄道の新ルートとして注目を集めています。

ヨーロッパまで船よりも早く、飛行機よりも安く運ぶという利点があるとされ、日本企業も活用の道を探り始めています。

シルクロード貨物鉄道

およそ700年前の城壁がいまも形を残す中国内陸部の西安市。

谷口康輔記者、

明の時代建てられた城壁の上に来ています。シルクロードは出発点がこの場所だといわれていて、ヨーロッパへと続く長い道のりにつながっています。

町中にはシルクロードの出発点と書かれた石碑や西を目指すキャラバンの像も。

中欧班列

この西安でいまある列車が注目されています。

2018年12月、

「中欧班列」の出発です!

中欧班列と呼ばれる中国とヨーロッパを結ぶ貨物列車です。

ユーラシア大陸に張り巡らされた鉄道網をかつてのシルクロードをなぞって6つの国を走り抜け、中国からは安価な電化製品や衣類を、ヨーロッパからはワインや食料品を運びます。

現代版シルクロードとも呼ばれるこの貨物鉄道。

運行が始まった2011年以来、毎年2倍近いペースで便数が増えているといいます。

地元の企業を訪ねてみると、

この工場、かなり大きいですね。

食用油や小麦粉を生産するこの工場。

シルクロード鉄道を使って隣のカザフスタンから小麦や大豆などの原材料を仕入れています。

愛菊糧油の劉東萌副社長は、

1列車で80コンテナ(約2,200トン)、間もなく2列車分が届く。

この工場、3年前に作られたばかりです。

中国側が出資してカザフスタンに農場を立ち上げ、毎年5割のペースで輸入量を増やしているといいます。

一帯一路

こうした事業の急拡大を後押ししているのが・・・

いたるところにこうした看板がありまして、どれも「一帯一路」、国の政策をPRする内容になっています。

中国政府が掲げる一帯一路政策。

ヨーロッパやアフリカにまでつながる巨大な経済圏を作り上げ、中国の影響力を強める狙いです。

中国政府はその柱となるシルクロード鉄道を利用する企業を土地や資金面で支援。

西安市内には1年で500社もの新しい貿易会社が設立されています。

「中欧班列」が我々中国企業に道を開いてくれた。

一帯一路周辺の国もその利益を享受していけるんだ。

日本通運株式会社

シルクロード鉄道で貨物をヨーロッパに運んだ場合、輸送日数は船の半分、費用は飛行機の2割ほどで済むとされ、中国に生産拠点を持つ日系メーカーも強い関心を寄せています。

欧州向けにこれだけ製品の物流があるなかで第3の輸送手段として選択肢が増える。

西安駅の近くにある物流大手、日本通運の倉庫。

この日、新しい輸送実験を始めていました。

日通国際物流(中国)の福島竜男本部長は、

空と鉄道の組み合わせの最適プランを提供できないかと実験をしている。

実験をするのは飛行機とシルクロード鉄道を組み合わせた日本からヨーロッパへの一貫輸送サービス。

日本企業を納得させる価格と品質を実現するためこんな工夫も。

これがロガー(記録装置)ですね。

出発したらスイッチを入れて、これから監視します。

コンテナの位置や振動の大きさ、温度などを記録するこの装置、シルクロードの過酷な道のりで荷物が傷んでしまわないか、遅れは出ていないかなど把握できます。

実験の結果が良ければ日本からヨーロッパへ飛行機便の半額ほどの新しい商品として早ければ今年3月から発売したい考えです。

「現在のシルクロード」は西に向かっていろいろな産品工業製品を供給する動脈。

シルクロードの開発だと信じて我々は商品開発を進めていきたい。

中国が開発を進める現代版のシルクロード。

新しい物流ルートとして日本企業もビジネスチャンスにつながるかもしれません。