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[がっちりマンデー]儲かる「羽根業界」!(1)[日本電産株式会社]

2020年8月2日

儲かる「羽根業界」!

日本電産株式会社

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儲かる羽根ビジネス。

まずやって来たのは神奈川県川崎市にある日本電産という会社の研究所。

エンジニアの竹本心路さん、どんな儲かる羽根があるんですか?

日本電産には世界一の羽根があります。

世界一とはかなり大きく出ました竹本さん。

じゃあその羽根を見せてもらいましょう。

冷却ファンです。

モーターにプロペラが付いていて風を送る装置です。これを使って家電製品の熱を装置の外部に送り出したり冷やすためのものです。

この小さいのが世界一!?

なんでもこの小さい羽根で家電などを冷やすらしいのですが…

ちなみにどのくらい儲かっているんですか?

まだまだ日本電産の中では売上げが200億円程度しか…

「200億円もあるんですか!?」

なんとこの冷却ファンの売上げだけで200億円!メチャメチャ売れているじゃないですか!

スゴい売り上げの秘密はとにかくこの日本電産の冷却ファン、あちこちの家電に入っているから…

例えばテレビとかも基盤の冷却のためにファンモーターが入っています。

最近の大型液晶テレビは背面の基盤が熱くなるので薄型の冷却ファン最大6個付いている。

レコーダーにも背面に冷却用のファンがついています。レコーダーを使って映画などを見たりする方が音が気にならないように背面についています。

ほかにも冷蔵庫やIH炊飯器などなど、最近はあらゆる家電がIT化、チップが埋め込まれるようになり、それを冷やすために私たちには見えないところで日本電産の冷却ファンがどんどん増えちゃっているんです。

そんな中でも特にがっちりなのが…

こちらに入っています。

「ノートパソコン?」

ノートパソコンの冷却ファンってこんな薄い中にファンが入るんですか?

開けてみます。

「ここまで薄くしないと?」

ノートパソコンって年々薄くなってきて中身が密集して薄くしないと入りません。

こちらが日本電産の技術の結晶、ノートパソコン用の極薄冷却ファン。

厚さたったの4mm。

苦労の塊ですね。

どうやってこんなに薄くできたんですか?

モーターと羽根と別々に作ってくっつけたのでは薄くなりません。

羽根の中にモーターを一体型で閉じ込めちゃう。

もう入るスキマがない。

なんと竹本さんたちは厚さ4mmのモーターを開発し、羽の中にはめこむことで冷却ファンを薄くしたんですって!

もっと薄く、もっと薄く、もう無理だ、もう無理だ。

挑戦の繰り返しでした。

さらに羽根の形も、

薄くなったので従来のプロペラではなくて水車型を採用しています。

ほとんどスキマのないパソコンの中では縦に風を吹き出すタイプのプロペラ型の羽根だと風をうまく送ることができない。

そこで横から風を吹き出す水車型に変更。

実際に回してみると…

「風出ますね。」

「こんなに薄いのに風が出る。」

そしてもう一つ日本電産のファンにはこだわりが!?

「音全然しないですね。」

部屋のエアコンの音の方がうるさい。

実は冷却ファンで冷やす性能と同じくらい大事なのが音がうるさくないこと。

その秘密がいま見えている羽根のデザインにあるのですが皆さん分かりますか?

正解はよく見ると羽根と羽根の間隔が微妙にバラバラにずれている。

実はこれこそが音をうるさくなくす秘密の一つ。

なんでそうなるのかというと、

均等にしていると特定の周波数が耳障りな音がなりますが、バラバラにすることで音が分散されて人間が聞いて静かに聞こえる。

試しに均等に並んだ羽根とバラバラ間隔の羽根で音がどれくらい違うのか?

今回は分かりやすくするためドライヤーの羽根で確認してみます。

こちらは均等に並んだドライヤーの羽根。そしてこちらが職人さんが調整したバラバラに付けた羽根。

果たしてどれくらい違うのか?

交互に聴き比べてみると…

確かに職人さんが調整したバラバラの羽の方がうるさくない!なるほど。

細かい工夫の積み重ねが冷却ファンの売上げ200億円を支えているんですね。

日本電産は冷却ファンでがっちり!

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