[WBS][知っておきたい!病気予防の最前線]「物忘れ」は認知症の前触れ!?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズ「知っておきたい!病気予防の最前線」。

今回は社会問題にもなっている認知症を取り上げます。私たちの日常生活の中で認知症を防ぐ方法はあるのでしょうか?

認知症

皆さん、こんな経験はありませんか?

人の顔は分かっても名前を思い出せないことが50歳を過ぎてから顕著に現れている。

店に行くと何を買うのか忘れて全然違う物を買うことがある。

コーヒーを買って一口飲んだのに、またコーヒーを買ってしまうことがある。

物忘れは多くなている。

多くの中高年が増えたと感じている物忘れ。

我々の脳にはおよそ1,000億個以上の神経細胞が集まっていて、その細胞同士の情報伝達によって物事を記憶したり思い出したりしています。

しかし加齢や生活習慣病による脳の老廃物の蓄積、さらにストレスなどで神経細胞が減少し物忘れが起きます。

物忘れは加齢により誰でも起こる。

物忘れの頻度が多くなり大事なことを忘れるようになると認知症。

あなたの物忘れ、それは認知症の前触れかもしれません。

将来の認知症予防につながる最新の物忘れ対策法を取材しました。

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター
国立長寿医療研究センターは高齢者の心と体の自立を促進し、健康長寿社会の構築に貢献します。人の尊厳や権利を重視し、病院と研究所が連携して高い倫理性に基づく良質な医療と研究を行います。

物忘れの先にある認知症とはどういった病なのか?

訪ねたのは国立長寿医療研究センターの遠藤英俊医師。

国内の認知症研究の第一人者です。

この日、夫に付き添われ医師のもとを訪れたのは70代の認知症患者。

8年前に診断されて以来、一人での生活が難しい状態です。

風呂に入ったのに「まだ入っていない」と言うことがある。

そんな認知症患者の脳のMRI画像を見ると・・・

白い部分が脳でところどに大きな黒い隙間が見えます。

同年代の健康な人と比べると隙間の大きさは一目瞭然。

脳の神経細胞が過剰に減少し、脳が萎縮してしまっているのです。

認知症患者の数は現在およそ460万人。2025年には5人に1人が発症するともいわれています。

脳の萎縮を抑える方法はあるのでしょうか?

国立長寿医療研究センターで開発した運動がある。

有酸素運動と知的活動を組み合わせたコグニサイズという運動。

1年以上継続すると認知症になりにくくなる。

コグニサイズ

その運動を指導している健康教室を訪ねました。

コグニサイズとは頭を使いながら有酸素運動を行うというもの。

例えば、

1、2、(手をたたく)、4、5、(手をたたく)、7、8、(手をたたく)・・・

これは数を数えながら行う足踏み。3の倍数のときには声を出さず手だけをたたくというルールです。

ほかにも、

93・86・・・

歩きながら100から7を引き続ける暗算を行う運動や決められた歩数のときだけはしごの外側に足を踏み出す運動などバリエーションは様々です。

有酸素運運動で脳の血流量が増え、脳を活性化。

知的活動を同時に行うと神経細胞に良い。

神経細胞のネットワークが強化され記憶力が高まる。

100人の認知症予備軍の人を対象にした研究ではコグニサイズを10ヵ月続けた人は、そうでない人に比べ脳の萎縮が抑えられ、さらに記憶力も向上したという結果が得られました。

このコグニサイズを実際に中高年にやってもらうと・・・

意外に難しいようです。

食べ物による予防

また最新の研究で食べ物による予防効果も分かってきました。

遠藤医師の研究室にあったのは大量のレトルトカレー。

世界中で認知症予防の食品が研究されている。

クルクミンは有効な成分。

最も多く入っているのがカレーのスパイス。

カレーに多く含まれるスパイス、クルクミンには脳の老廃物を排出する働きがあり認知症予防につながるといいます。

遠藤医師はカレーを週に3回ほど摂取すると効果的だといいます。

さらに、

かんきつ類を多く食べている人は認知症のリスクが15%低いというデータがある。

成分の1つのノビレチンが脳の神経細胞に良さそうだ。

1万人以上を対象にした研究でかんきつ類による予防効果はすでに確認されていますが、遠藤医師は皮や果汁に多く含まれるノビレチンという成分に着目しました。

マウスを使った実験ではノビレチンが脳の神経細胞をつなぐ突起を成長させることが明らかになりました。

脳内の情報伝達が密になることで認知症の予防を期待できるのだといいます。

認知症になりたくない人はたくさんいるが何もしなければ老化は進む。

中高年こそ運動し、食事に気をつけることが予防につながる。

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