2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に日本政府は7月25日、スポーツ産業の海外進出をサポートする新しい取り組みを発表しました。
スポーツ産業
スポーツ庁の鈴木大地長官、
スポーツ産業の海外進出を図る画期的な枠組みだ。
7月25日、署名式に臨んだのはスポーツ庁のほか、経済産業省、ジェトロ、日本貿易振興機構などの政府関係の4団体。
日本企業の海外展開をサポートするため海外での展示会の開催や現地政府との調整など4団体で連携していくとしています。
現在、市場規模およそ5.5兆円のスポーツ産業。
政府は2020年のオリンピックなどを利用して日本企業の海外展開を進め2025年までに15兆円まで拡大する目標を掲げています。
鈴木長官は日本のものづくりなどの技術力の活用が海外展開に欠かせないち強調します。
めちゃくちゃ今、日本の技術力は高い。
選手が走った距離が分かったり、「着ているだけ」で指標が手に入るとか日本の技術をスポーツでもっともっと活用したい。
ミツフジ株式会社
[blogcard url="https://www.mitsufuji.co.jp/ja/"]
すでに海外からも注目されているのがスポーツにテクノロジーを掛け合わせたスポーテックと呼ばれる分野です。
そのスポーテックを取り入れているのがプロバスケットボール「Bリーグ」の横浜ビー・コルセアーズです。
選手が着ているウェアにある技術が…
横浜ビー・コルセアーズの田渡凌選手、
「ピチッとした素材ですね?」
動くときに伸縮する。汗もしっかり吸収してくれる。
開発したのは元々、西陣織の帯を作っていた繊維メーカー「ミツフジ」です。
このウェアで一体何が分かるのでしょうか?
ちょっと走ってみてもらえますか。
ウェアを着た坂本圭ディレクターが運動を始めるとスマホに心拍数などが表示されました。
体の変化をおよそ10秒間隔で取得しています。
このウェアには銀のメッキが施された特殊な糸で編まれた電極が織り込まれています。
電極が心臓から出る微弱な電流、心電を捉えているのです。
その心電から解析したグラフがこちら。
複雑に波を打っていればリラックスしていて、一定だと緊張している状態を表しています。
緊張状態を可視化したことは選手にとって大きなメリットになるといいます。
バスケットをやっていると調子がいい日、悪い日がある。
何で調子がいいか悪いかが数値を出すことによって数字で分かるようになる。
そうすることでパフォーマンスの安定化につながる。
「調子」というあいまいな感覚を数値化し、コントロールできれば選手に最適な練習を組みことができ、パフォーマンスの向上にもつながるとされています。
どうやったらもう一度最高のパフォーマンスを出せるかという思いで練習だったりトレーニングに励んでいるが、なかなか最高のパフォーマンスは出てくれるものじゃない。
日本のものづくりの技から生まれた最先端のスポーツウェア「hamon(ハモン)」。
ミツフジは今後、海外市場への展開をも視野に入れています。
開発部の小副川博道部長は、
スポーツというのは日本も海外もない。同じソリューション、メッセージというものを海外のチームにもそのまま展開できる。スポーツに関しては非常にチャンスがある。