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[WBS]創業100年 不正検査35年!三菱電機社長が辞任表明[三菱電機株式会社]

2021年7月2日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

不正は組織的なものでした。今年、創業100年を迎えた名門、三菱電機は7月2日に会見を開き、鉄道向け機器の不正検査を35年に渡って組織的に行っていたことを認めました。

三菱電機はこの3年間で不祥事が相次いでいて、一連の責任を取るかたちで杉山社長が辞任の意向を表明しました。

名門企業の転落の背景には一体何があるのでしょうか?

三菱電機株式会社

[blogcard url="https://www.mitsubishielectric.co.jp/"]

三菱電機の杉山武文社長、

誠に申し訳なく、皆さまに深くお詫び申し上げます。

30年以上続いたというのは組織的に受け継いできたということ。

組織的な不正行為だったことは認めざるを得ない。

三菱電機の組織的な不正を認めた杉山社長。

私が社長の任にこれからもあり続けることが理解が得られるか、私も何度も自問した。

結論として社長の職を辞して、新たな体制で信頼回復に取り組み必要がある。

トップの引責辞任にまで至った今回の不正検査問題。

多くの鉄道車両に搭載されている空調機器について三菱電機は架空のデータを基に検査をしていました。

さらにブレーキなどで使う空気圧縮機でも同様の不正検査が行われ、自動的に数値を偽造するプログラムの存在も明らかになりました。

ある種、日本語の表現では偽装と捉えられざるを得ない。

今回、不正検査と並んで問題視されているのが公表の遅さです。

6月14日の時点で問題を把握した三菱電機は、25日に経済産業省や大手鉄道会社にのみ報告します。

一般には公表されないまま迎えた29日、この日は三菱電機の株主総会でした。しかし、不正検査問題について触れられないまま株主総会は終了します。

その直後、一部報道で問題が明るみになり、29日の夜にようやく公表に至ったのです。

経産省に話した内容のレベルでも株主総会で話すべきだった。

把握していない状態でも株主総会で情報を出せなかったのは反省すべき。

今朝、政府からも厳しい言葉が…

梶山経産大臣、

日本のものづくりに対する信頼を傷つけかねない。大変遺憾。

赤羽交通大臣、

三菱電機に対して、これら装置以外にも不適切な事案はなかったのかも含め安全面を中心に詳細な報告を求めるとともに、その結果を踏まえて必要な対策を検討していきたい。

鉄道という重要インフラで起こった今回の不正。しかし。三菱電機の不祥事はこれだけではありません。

およそ3年前、三菱電機の小会社が納入先の仕様を満たさないゴム製品を出荷していたことが発覚。それ以降、半導体などの製品でも不正検査や品質問題が相次いでいます。

かなり悪質なところが大きい。

特に今回の案件は非常に長い期間、運用された点で非常に衝撃的な内容。

まさに不祥事のデパートと化した三菱電機。

相次ぐ問題の根本にあるのが企業風土だといいます。

あたかも自分たちとは関係ないところで起こっていることのように教訓にできなかった。

組織として機能していなかったと捉えざるとを得ない。

怒られてしまいそうだが「品質奉仕の三菱電機」を掲げていた。

結果としてそれがどこからか崩れてきてしまった。

三菱電機は一連の問題の原因究明を進め、9月に調査結果をまとめるとしています。

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