ベンツやBMW、モンブランなど日本人に根強い人気のドイツ製品ですが、いま家電の世界でもドイツブランドへの注目が集まっています。苦境が続く日の丸家電を尻目にじわじわと広がるドイツ家電ブームの背景を取材しました。

ミーレ・ジャパン株式会社
ドイツの高級家電メーカー「ミーレ」が7月18日、メディア向けに発表したのはドラム式の洗濯機「W1洗濯機 WCI660 WPS」です。

ミーレ・ジャパンの松原秀樹社長、
自信を持って投入できる商品。

時間をかけて優しく洗い上げることができるのが最大の特徴です。

実験してもらうと・・・入れるのはなんとバラの花。

40分間の洗濯をしても花びらは落ちず、ほとんど形は崩れていません。

素材に合わせて水の温度などを変えることで衣類へのダメージを最小限に抑えることができるのです。

またシャツのしわを軽減できる機能も、

戸室穂美キャスター、
確かにほとんどしわが気にならないです、きれいに仕上がっています。このまま着て外出ができそうです。

普通に洗ったシャツと見比べるとご覧の通り。アイロンがけの手間も半分ほど減らせるといいます。

設定によっては洗い上がりまで2時間かかることもありますが、スマホとの連携で外出中でも洗い上がり時間を指定できます。


ただ、価格は38万円と強気の設定。

本物志向が強い30代以上の共働き世帯が主なターゲットです。

高品質のものを長く使う。しかも環境とクオリティーに配慮。

投資コストは高いかもしれないが、最終的には長持ちして安上がりになる。

ケルヒャージャパン株式会社
一方、こちらはドイツの清掃機器メーカー「ケルヒャー」。

7月18日に発売した新商品がこちら。

一見、普通のコードレス掃除機のようにも見えますが・・・
ケルヒャージャパンのマーケティング部、朝喜謙二部長、
フロアクリーナー。水拭き掃除が簡単にできる。

給水タンクに水を入れてセットするとローラーが自動で回転して汚れを拭き取ります。
汚れた水はタンクに回収される仕組みになっていて、常にきれいな水で雑巾がけをすることができます。

フローリングをきれいにするといいう、いわば一点特化の製品です。
ドイツ製品は質実剛健。

日本製品はいろいろな機能が付いていて楽しい部分はあるけれど、ドイツ製品は引き算。

余計な機能を取り除いて必要な部分だけに集中して作っている。

ヨーロッパでは生産が追いつかないほどの人気で、製造工場を増設したほど。
この10年間、日本での売り上げが2桁成長を続けるケルヒャー。

人気商品の投入でさらなる拡大を目指します。

清掃にお金をかけるポテンシャルのある国として日本は期待されている国の一つ。

株式会社大塚家具

そしてドイツ家電はこんなとこにも・・・

大塚家具のドイツ展には家具だけでなく、小型の家電も取り揃えられていてお客様の反応は上々だといいます。

IDC大塚家具のプランニングチーム、高畑浩マネージャー、
ドイツの家電製品はまだまだ日本では知名度は低いが、商品自体のモノの良さ、耐久性で理解してもらえる。

塚田照子さん
こうしたドイツ家電の愛用者を訪ねると・・・

東京・調布市に住む塚田照子さん。

自宅には海外メーカーの家電がずらり。


中でも自慢はミーレの洗濯機です。

良い点は高温で洗えるのが良い。

息子がラグビーを始めて、白い短パンがドロドロになって帰ってきた。

真っ白になる。

修理をはさみながら20年以上使っているといいます。

部品があれば何度でも修理が効く。

ドイツ製品、いいじゃないかと。

すっかりドイツ家電に魅せられた塚田さん、掃除機や食器洗浄機もドイツ製。


この大容量の食洗機は2台目ですが、先代は洗濯機同様20年選手でした。

改めてドイツ家電の魅力を訪ねると、
丈夫で長持ち、デザインもシャープですてき。

在日ドイツ商工会議所
耐久性とで人生を武器に日本の家庭に浸透しつつあるドイツ家電。

今後さらに存在感を高めていけると関係者は期待を寄せています。

在日ドイツ商工会議所のマークゥス・シュールマン専務事務、
日本市場への参入自体は簡単ではないが、一度品質などを認めてもらえれば、長い関係を築いていくことができる

さらに、
外国人観光客増加で日本は世界に広がる大きなショールームのようになっている。

ドイツ家電メーカーにとって日本市場は単に巨大市場である以上の魅力がある。

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