食べるとついつい止まらなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。マクドナルドのフライドポテトですが、去年12月に続いて先週から再び、Mサイズ、Lサイズの販売を休止しています。
またマクドナルドは1月11日にハッシュポテトの販売も一部店舗で休止すると発表しました。
外食産業を直撃するポテトショック、その裏で何が起きているのか追跡しました。
外食産業直撃"ポテトショック"!マック M・Lポテト販売再開は?
加納康祥記者。
マクドナルドではポテトのMサイズ、Lサイズに続いてハッシュポテトも一部の店舗で一時販売を休止すると発表しました。
マクドナルドを襲っているポテト不足。
利用客は…
Sサイズしかないから注文をやめた。満足感が違う。
朝マックのハッシュポテト、めちゃくちゃ好き。
ちょっと困る。
ポテト不足はほかの外食チェーンにも。ハンバーグレストランのびっくりドンキーは一部のポテト商品の販売を1月14日から全店舗で休止します。
現在は影響が出ていないファストフード店でも今後の状況には神経を尖らせています。
モスバーガーの担当者は…
現段階では影響はないが、品不足が続くと影響が出てくる。
去年10月に一部の店舗で販売を一時休止したケンタッキー。
品薄の状態が続いていて販売休止の可能性はある。
外食大手の多くはフライドポテトを輸入に頼っています。
主な輸入先にはアメリカやベルギーなどがありますが、アメリカとカナダを合わせた北米地域で全体の8割近くを占めているのです。
その輸入が遅れていることがポテト不足の原因です。
カナダ南西部の都市、バンクーバー。北米有数の貿易港があります。
去年11月、記録的な豪雨によりバンクーバー周辺では壊滅的な洪水に見舞われました。その影響は今も続いています。
八木一仁記者。
バンクーバーの港とつながる高速道路。この先は修復工事が行なわれているため一般の車両は入れません。
ライフラインである主要道路が水没などをしたため、現在も4つの道路で通行規制が行なわれています。
そしてバンクーバー港の沖合を見ると貨物船がずらりと停泊しています。その数およそ20隻。
入港待ちをしている貨物船の上にはたくさんのコンテナが積み上げられています。
港の機能が麻痺しているため船は海上で待たされているのです。コンテナターミナルでは作業をしている人の姿は見えたものの新型コロナの影響により港湾作業員不足も深刻化。積み下ろし作業は停滞しています。
今後の見通しも定かではありません。
海外からポテトが入ってこない中、日本のもので賄うことはできないのか。
北海道のジャガイモ卸業者「本間松藏商店」を訪ねました。
本間松藏商店の本間浩規社長。
ここにあるのがこれから市場やスーパーに出荷されるジャガイモ。
こちらに置かれているのは地元産のものを含めた5種類のポテト。この中にもフライドポテト用に適したものがあるといいます。
さやかという品種はでんぷん含有量が少なく糖分が少し低いので油との相性がいい。
安定供給の意味で国内の原料にも目を向けてもらえるチャンス。
ハンバーガーチェーンのフレッシュネスバーガーは国産ポテトを使用。1月14日から2月27日まで北海道産を使ったフライドポテト増量キャンペーンを実施します。
それではマクドナルドは日本産のポテトを使わないのか、聞いてみると…
日本マクドナルドの担当者。
外はカリッ、中はホクホクとしたおいしさが感じられる選び抜いた大きな品種を使用している。
国内で多く栽培されている品種ではマックフライポテトにあうジャガイモはない。
こちらはフライドポテト専用のジャガイモ畑。マクドナルドではラセットバーバンクなどサイズの大きな品種のポテトを使っています。現地でカットしてフライドポテトに加工、冷凍した状態で日本に輸送しています。
2月上旬ごろに通常販売を再開できる見込みだが具体的な再開日は未定。