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[WBS][ケーザイのナゼ?]巣ごもり需要増で"激変"冷凍食品!新"ギョーカイ勢力図"[株式会社ライフコーポレーション]

ワールドビジネスサテライト(WBS)

シリーズ「ケーザイのナゼ?」。

今回のテーマは冷凍食品です。出荷額を見てみると去年初めて家庭用が業務用を上回りました。

需要の高まりを背景にいま家庭用冷凍食品市場では新規参入が相次ぎ、新たなヒット商品も生まれています。

冷凍食品の業界で起きている変化のナゼを追いました。

株式会社ライフコーポレーション

[blogcard url="http://www.lifecorp.jp/"]

全国におよそ280店舗を展開するスーパー「ライフ」。

その店内でいま激変しているのが冷凍食品売り場です。

ライフコーポレーションの首都圏食品日配部、柳澤洋平さん。

改装前は一列分。

改装後は扉の枚数を多くとって大幅に売り場を広げている。

ライフ神田和泉町店では7月の改装に合わせて売り場を強化。商品の種類を倍以上に増やしました。

ライフの首都圏の店舗ではコロナ前に比べて売り上げが3割アップ。ただ売れ筋はガラリと変わりました。

ナゼなのでしょうか?

緊急事態宣言で学校が休みになるなどの背景から弁当商材の販売数は落ちている。

その代わり昼食、夕食、おかず需要が伸びている。

40年近く冷凍食品業界を取材し続けてきたジャーナリストの山本純子さん。

巣ごもり需要が高まる中、より本格志向の冷凍食品が増えているといいます。

例えば春に発売されたニチレイフーズのチキンステーキ。

下味をつけてオーブンでじっくり焼いたチキンステーキが電子レンジで数分で出来上がる。

手間暇をかけたものが電子レンジの解凍でよみがえるという商品が増えている。

メーカーの商品開発が加速する冷凍食品業界、さらに注目の動きが…

異業種からの参入や外食産業の外商舞台として冷凍食品を作るなどの動きが増えてきた。

新規参入組がヒット商品を続々と出せば業界の勢力図が変わるかもしれないといいます。

外食企業ではファミレス大手「ロイヤルホールディングス」やサイゼリヤが冷凍食品の販売を始めています。

3年前に冷凍食品業界に参入した無印良品もコロナ禍でさらに力を入れています。

こちらが冷凍食品売り場。

商品は五目いなりやフレンチトーストなど多種多様。販売開始当初は50種類でしたが今ではおよそ90種類に。

なかでも無印良品がいま力を入れているのがカット済みの食材や調味料などがセットになったミールキットです。

フライパンで炒める一手間加えて食べる商品。レンジで温めるだけの手軽な商品がたくさんある中、調理が必要なミールキットに力を入れるのは一体ナゼ?

良品計画の食品部、商品開発担当、鈴木美智子さん。

レンジでチンしておいしく食べられるのは重要なことではあるが、それが続くと罪悪感が作る人としてはある。

それを払拭したくてフライパンで炒めるだけでも、手を動かせるように。

現在、国内453店舗のうち冷凍食品を販売するのは90店舗ほど。今後、販売店舗を増やし市場でのシェア拡大を狙います。

いま無印良品では食というカテゴリーを強化している。

その中で一番象徴的なのが冷凍食品。

冷凍食品といえば「無印良品がいいよね」と言ってもらえるようになりたい。

一方、都内にあるマンションの一室にはキッチンに立つ2人の男性が…

ベンチャー企業の経営者たちです。

6月から冷凍食品を販売しています。ナゼ参入したのでしょうか?

食品ベンチャー「グリノ」の細井優社長。

去年まで法人向けにサラダの定期配送をしていたが、コロナの影響でリモートワークは推進され、マーケットの見直しが必要になった。

大手との差別化を図るため動物の肉や卵などを使っていない商品にこだわっています。

この日行っていたのは新メニューとなるバターチキンカレーの試食です。

バターの代わりに植物性の油を使用。チキンの代わりを務めるのは大豆ミートです。

開発から半年、試行錯誤が続いたといいますが…

子供でも食べられる辛さと大人が好きな辛さ、2種類に分けてもいいのかなと。

これで販売のゴーが出せる。

拡大する冷凍食品業界。工夫次第でベンチャーにも商機はあるといいます。

私たちはBtoCというスタイルでお客様との距離が近い。

小回りの利く状況でお客様からの意見をできるだけ早いタイミングで商品改善や新商品開発につなげていく。

こうしたことで大手とのすみ分けができると思う。

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