まだ辛抱な時間が続く中、家で過ごす時間が増えています。
自宅でコーヒーを楽しむようになったという人も多いのではないでしょうか。
いまコーヒーメーカーの開発競争が熱を帯びていて新規参入する企業も増えています。
その一つがバルミューダです。ブランド初のコーヒーメーカーが9月8日に発表されました。
バルミューダ株式会社
[blogcard url="https://www.balmuda.com/jp/"]
9月8日、バルミューダが開いた発表会。
9月8日から予約を開始した初のコーヒーメーカー「バルミューダ・ザ・ブリュー」。容器を細めにするなどコンパクトな作りが特徴です。
挽いた豆をセットしスタートボタンを押すと…
坂本透記者。
目の前でお湯が注がれているのでコーヒーの香りがすごく広がります。
ドリップの様子を目でも楽しめるようにしたデザイン。
豆の蒸らしから抽出の過程では細かく温度を変え、数回に分けてお湯を注ぎます。
仕上げではフィルターを通さず、容器にお湯だけが注がれます。
その理由は…
バルミューダのマーケティング部、佐藤史織さん。
「バイパス注湯」と呼んでいて濃く抽出したコーヒーをお湯で割って、おいしいところだけを取り出した、後味がクリアなコーヒーを作るためにした。
えぐ味や雑味を抑えることに何よりも力を注いだというコーヒーメーカー。商品化には6年の歳月を要しました。
バルミューダの寺尾玄社長。
コーヒーメーカーの開発はトースターが出た年(2015年)から始まった。
ある企画が立ち上がりボツになり、また立ち上がりボツになり、結局6年かかった。
バルミューダの本社にはボツになった過去の試作機が…
バルミューダらしさを出そうと新しい抽出方法にチャレンジしましたが難航。3年前にコーヒーメーカーの開発は一旦中止されました。
その後、再びコーヒーメーカーを開発する原動力となったのは一人の社員の存在でした。
太田君。
こちらが今回のコーヒーメーカーの開発リーダー、太田剛平さん。
実はプライベートで豆の産地を訪れたり、イベントでコーヒーショップを出店したりするほどのコーヒーマニアです。
自分が納得できるコーヒーメーカーがないと気づいて、ある日社長にお時間いいですかと言って自分の思いを伝えて「じゃあやってみろ」と。
ここからおよそ2年半、研究を重ね、ついに商品化。
年内にはコーヒーチェーンのスターバックスとコラボした特別モデルを発売する予定です。
おいしいコーヒーを入れるのは本来難しい。
自動でいつでも誰でも楽しめるようにするというのが思い描く家電なので、それが成し遂げられたと今回思っている。
都内の家電量販店「ビックカメラ有楽町店」を訪ねると…
奥貫仁美記者。
こちらの家電量販店ではコーヒーメーカーの特設コーナーが設けられています。かなりの量が並んでいます。
その数100種類以上。
例年、冬によく売れる商品ですが今は1年を通して買い求めるお客様が多く8月の売上高はコロナ前に比べおよそ1割増えました。
1人あたりのコーヒーを飲む量を場所別で見ると職場や喫茶店など外で飲む量は減っていますが、家庭で飲む量は増加。長引く巣ごもり生活を背景に家でコーヒーを飲む機会が増えています。
ビックカメラ有楽町店の古谷野歩さん。
「より本格的なコーヒーメーカーを」ということで全自動式のコーヒーメーカーが人気。
人気上位の「ツインバード 3杯用全自動コーヒーメーカー」も全自動。価格は4万円を超えています。
実は発売は3年前ですがコロナ後に販売が急激に伸び始め、前の年の3倍以上伸びています。
新しい商品にはさまざまな機能が追加される。販売員としても驚いている。
加熱するコーヒーメーカー市場に新たに挑戦する企業が兵庫県にもあります。
ストーブや調理家電などの家電ブランド「アラジン」の商品を製造する会社です。
お米が炊ける機能がついたトースターなど個性派商品を販売したことで認知度がアップ。
トースターの累計販売台数は150万台を超え、注目を集めています。
このブランドから来年の春、初のコーヒーメーカーを出します。特別に開発途中のものを見せてもらうことができました。
千石の企画本部商品戦略課の高橋弘真課長。
新商品の「アラジン コーヒーブリュワー」。
「特徴は?」
雑味のない1杯のコーヒーを抽出できる。特許技術も取得している。
ドリップ式のコーヒーメーカーで独自開発の特許技術を投入。好みの濃度を選び、1杯ずつ入れるのが特徴です。
おうち時間や在宅勤務が増えて1杯ずつ飲むという需要が高まった。
こだわりの1杯が作れる商品に仕上げたい。
コーヒーメーカー市場に参入する上で意識しているのが同じくトースターが大ヒットしたバルミューダです。
トースターもバルミューダかアラジンかでユーザーが盛り上がった。
今から仕上げなのでバルミューダに負けないようにしていかないと。