回転寿司大手「くら寿司」の人気ネタベスト3です。

1位のマグロ、2位のサーモンと国産率20%、5%ということでほとんど輸入に頼っていますが、100%国産というのが3位の魚です。
皆さん何だか分かりますでしょうか?
くら寿司はこの魚で日本初のプロジェクトを始めています。

くら寿司株式会社
香川県さぬき市の小田湾。

世界的でも豊富な魚が取れることで知られる瀬戸内海でいまある異変が・・・

巻いて巻いて。

漁師の松岡勇樹さん、沿岸で網を仕掛け魚群を誘い込んでとらえる定置網漁を行っています。


そこで取れたのは・・・
カワハギ、普通いない。

普通は秋までしか取れないカワハギ。
さらに、
ピンギス。珍しい。

こちらは夏が旬のキス。

すると漁師の松岡さんも分からない魚まで、
これ何?

ネンブツダイ。

普通いる?
いない。熱帯魚に近い。

ひと目で魚を見分けるこの人は回転寿司チェーン「くら寿司」の大濱喬王さん。

この海の異変を逆手に取ったプロジェクトをの中心人物です。

さかなクン
そして今月、国会ではこの人が・・・

さかなクン、
水温上昇によって各地の海でかなり異変が生じている。

大学の名誉博士でもあるさかなクンが危惧している事態とは・・・

本来来るべき魚が来なかったり、とれるはずのない魚がたくさんとれたり。

漁師はいま大変な状況で魚価が上がっていない。

くら寿司の蓄養プロジェクト
そんな問題の値段の安い魚が、やはり季節外れで松岡さんの網に多くかかっていたツバスです。

成長するとハマチになりますが、この小さいままだと魚介は半額以下に。

そこでくら寿司はツバスを買い取りハマチに育てることにしたのです。

寿司の人気ランキング3位がハマチ。国産を安定的に確保するのが狙いです。

天然ツバスを漁師からくら寿司が買い取り、養殖場でハマチに育てるというぞれぞれメリットがあるプロジェクトです。

その実現に向けて行っているのが・・・

池の中に天然にとれた魚が泳いでいるが、いかに養殖のえさを食べてくれるか研究をしている。

実は天然の魚は養殖魚と違い人口のえさを食べないといいます。

そこで、
天然魚が食べやすいようにオリジナルでやわらかくしたり、アミエビを入れたりした。

右が一半の養殖に使われるえさ、左が現在開発中のえさです。

一般の養殖のえさはつぶれません。硬すぎて。

開発中のものはこんな形で全然違う。

株式会社中田水産
去年10月から始まったハマチの蓄養プロジェクト。

タッグを組むのが愛媛県宇和島市の養殖業者「中田水産」です。

ここではミカンやチョコレートなどをえさにして様々なハマチを養殖。
しかし天然のハマチの蓄養は今回が始めてです。
中田水産の中田力夫社長、
最近は体調がよくなって、えさも食い始めた。

開発中のあのえさを持って天然ハマチのいるいけすへ。
大濱さん、その反応に注目します。
すごい、食べるのが抜群。

食いつきは良いようです。
成長ぶりを確認してみると、
ちょうど1キロくらいですか。

入れた時と比べると丸くなった。

それでも養殖物と比べると・・・
2年養殖したものはおよそ4キロ。4ヵ月蓄養したものはまだ1キロ。

あと6ヵ月で2キロにしたい考えです。
刺し身にして比べてみました。
右が養殖、左が蓄養しているもの。

養殖に比べて赤色が目立つのは脂身が少ないためです。


味を比べてみると、
脂がだいぶ差がある。違う。

でも近づいてきている。以前と比べると。

成長をさらに促しながら脂身を増やしていくことが今後の課題です。

万人受けするのは脂感が強い魚なので、天然魚を養殖に近づけることがお客様に喜ばれる。

魚価としても高い評価が得られる。

減少する漁業資源の有効活用として期待されます。
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