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[WBS] 政府、国際捕鯨委から脱退へ!捕鯨のまちで活動家に直撃!

2018年12月25日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

美味しそうな料理が並んでいますが、実はクジラなんです。

以前は食卓に上ることも多かったクジラですが、いま商業捕鯨はIWC(国際捕鯨委員会)によって規制されています。

こうした中、政府は12月26日、規制を行っているIWCからの脱退を表明します。

捕鯨を巡る日本の状況が大きな転換点を迎えるかもしれません。

国際捕鯨委員会

[blogcard url="https://iwc.int/home"]

吉川貴盛農水大臣、

クジラというのは他の水産資源と同様、科学的根拠に基づいて持続的に利用すべき。

商業捕鯨の早期再開を目指しているという考えでもある。

政府は商業捕鯨を規制してきたIWC(国際捕鯨委員会)からの脱退を決めました。

加盟から70年近くを経ての決断。

一体なぜなのでしょうか?

政府の決断を後押ししたとされる自民党の二階俊博幹事長は、

IWCはクジラがかわいいとか、そんな話ばかりだ。

IWCは1948年、クジラ資源の管理などを目的に設立されました。

ところが捕鯨に反対する加盟国が増えたことで、日本をはじめとした捕鯨国は商業捕鯨の一時中断に追い込まれています。

その後、日本はクジラの資源量は回復しているとして商業捕鯨の再開を訴えるも却下され続けました。

谷合正明農水副大臣、

IWC加盟国としての立場を見直さざるを得ない。

日本は来年6月以降、商業捕鯨をおよそ30年ぶりに再開させる見通しです。

太地町

今回の政府の決断に400年前からクジラ漁を続ける和歌山県・太地町では歓迎の声が上がりました。

太地町漁業協同組合の貝良文参事は、

大歓迎、商業捕鯨の再開は悲願だった。

二階先生は方々に顔が利き、力があると思うのでいろいろな面でバックアップしてくれるので大変ありがたい。

実はこの町は今回の決断のキーマンとされる二階幹事長の選挙区でもあるのです。

グレーの船が漁協の持ち船で第七勝丸という捕鯨船。

この船は今年も宮城県の沖合で行われた調査捕鯨に参加し、ミンククジラなどを捕獲しました。

また太地町は小型のクジラやイルカなどの追い込み漁でも知られています。

この漁を批判的に描いた映画「ザ・コーヴ」が2009年に公開。

太地町ではそれ以降、反捕鯨団体による過激な妨害活動が頻発しました。

あれは海上保安庁のボート。

追い込み漁の際、海上からの抗議を警護してくれる。

近年、過激な活動は行われていないといいますが、WBSの取材班は町中で反捕鯨団体と見られる女性2人と遭遇しました。

ごめんなさい、行かなければ。仕事しなきゃ。

どこかへと歩いていく2人。

その後ろを警察がついていきます。

こうした光景は町中で頻繁に見られるといいます。

小松正之氏

しかし、かつてIWCの場で反捕鯨国と激論を繰り広げてきた元水産庁の小松正之氏は今回の決断に異を唱えます。

不満に対しての発露が短期的に感情的になって辞める、脱退する決断をしたようにみえる。

IWC脱退のメリットがどれだけ大きいか考えるとデメリットのほうが相当大きい。

実はIWCの枠組みの中で日本が南極海などで実施してきた調査捕鯨によってクジラの肉は飲食店などで食べることができました。

しかし商業捕鯨では日本近海に漁が限定されるため、クジラ肉の流通量が減る可能性もあるのです。

ひみつくじら

[blogcard url="http://himitsukujira.com/"]

東京・根津にあるくじら肉の専門店「ひみつくじら」。

店主の石川元さんは3年前にこの店を開業しました。

店のコンセプトは日本沿岸のクジラ料理を提供することです。

業界として、なぜクジラを捕って食べるのか、どんな未来をつくりたいのかを描いて実践することが重要。

商業捕鯨の再開によってクジラ肉の流通量が減ったとしても地産地消型のクジラ漁を確立することが大事だと考えているのです。

石川さんは国産のクジラ肉を独自ルートで仕入れていて、まずはクジラ肉料理のおいしさを広げていきたいと考えています。

クジラは食文化だという割にはレビューサイトでも上位にランキングしていないし。

飲食店なので、まずはおいしさを徹底して追求していく、前向きになるようにする。

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