安全保障上の懸念から欧米や日本で製品を締め出す動きが出ている中国の通信機器最大手「ファーウェイ」に関してご覧の内容をこれからお伝えしていきます。
ファーウェイの創業者である任正非CEOが1月18日、テレビ東京などのインタビューに応じました。
日本メディアが任正非CEOを取材するの初めてのことです。
任正非CEO、一体何を語ったのでしょうか?
さらに敷地内に電車も走り、ヨーロッパの古い町並みを再現したという新たな研究開発拠点や専門職140人が集結する情報セキュリティー対策の現場を取材しました。
世界各国が抱く疑念を払拭することはできるのでしょうか?
ファーウェイ・ジャパン(華為技術日本株式会社)
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日本メディアの取材に初めて応じたファーウェイの任正非CEO。
記者に理解してほしいのはファーウェイの本質だ。
限られた面だけではなく総合的にファーウェイを理解してほしい。
任正非CEOは人民解放軍出身の技術者で退職後の1987年にファーウェイを創業しました。
今ではスマートフォンの世界シェアで2位に躍進、携帯電話の基地局は世界シェアトップで年間売上高およそ10兆円の巨大企業に育て上げました。
ところが…
去年12月、娘で副会長の孟晩舟氏がアメリカの要請によりカナダで逮捕されました。
さらにアメリカは安全保障上の問題を理由にファーウェイなど中国製の通信機器を政府機関で使うことを禁止。
アメリカ企業や日本などの同盟国に対しても中国製品の排除を求めています。
渦中のファーウェイ…新研究施設を日本のテレビに初公開!
対立の行方を世界が注目する中、ファーウェイが新たな大型施設を日本のテレビメディアに初めて公開しました。
東京ディズニーランド2つ分に相当するおよそ120万平方メートルもの敷地に再現されたヨーロッパの古い町並み。
12のエリアに分かれ、フランスのパリやスペインのグラナダなど実在の街をモチーフに作られています。
外観だけではなく建物の内部まで忠実に再現するこだわりです。
敷地内には従業員のための電車も。
運行は常に6分おき、無料で利用できます。
実はこの施設はすべてが研究開発のためのもの。
ファーウェイは毎年、売上高の10~15%、従業員18万人のうちの8万人を研究開発に振り分けています。
新施設の公開にはこれまで以上に技術力をアピールする狙いが見え隠れします。
セキュリティー対策拠点を公開!
さらにファーウェイの先行きのカギを握る情報セキュリティー対策の重要拠点を報道陣に公開しました。
着いたのはガラス張りの現在的な施設。
中に入ると…
こちらはサイバーセキュリティーラボ。いま焦点になっているセキュリティーを扱う研究開発機関。テレビ初公開となります。
あちらを見るとインディペンデントと書かれています。ここはほかの製造部門などからは独立した機関ということです。
カメラ取材が許されたのはここまで。
施設の中ではおよそ140人があらゆる自社製品の情報セキュリティーの機能を検査しています。
またここでは携帯電会社などが情報漏洩をチェックすることができるといいます。
ただ中国では国家情報法により、いかなる組織や個人も国の情報活動に享禄する義務があるとされています。
これについて任正非CEOは…
「中国政府から要求があったとき、一切こたえない、秘密情報活動をしないと言い切れる?」
われわれが納得いかない支持を受けたら実行しない。
それでもやらなくてはいけないなら会社をたたまなければならない。
セキュリティー対策は会社の根幹と位置づけ、政府の要求には断固として対抗すると語気を強めます。
政治思想とビジネスは切り分けるべきだ。
もし国に起訴されてもお客様の利益に反することはしない。
「ファーウェイの製品が安全保障上の武器のような捉えられ方をアメリカからされているのでは?」
重要な情報を握っているのは通信事業者であってわれわれではない。
アメリカやイギリスなどが政府機関でファーウェイ製品を排除する動きについては…
おそらくファーウェイをたたいてみたいだけだろう。
アメリカは前からわれわれの製品を買わなかった。
今も買わないというのは前から何も変わっていない。
多くの国で購入してくれているし、われわれは成長を続けていく。