個人消費の動向が景気回復のカギを握りそうですが、その足かせとなっているのがサービス業を中心とした人手不足です。それを解決しようとする技術が都内に集まりました。
最新技術で人手不足解消!
"フライドポテト"ロボット
2月15日から始まったフード関連サービスの展示会「HCJ2022」。
業務用の厨房機器や飲食店向けの接客ロボットなど600社以上が出展しています。
そんな会場で目立つのが人手不足の解消を謳った商品やサービスです。
なかでも多くの人が集まっていたのがコネクテッドロボティクス。
コーンを置くとソフトクリームを自動で作ってくれるロボットです。
そしてこちらはフライドポテトロボット。冷凍のポテトをカゴに入れ、ロボットアームで油の中へ。
コネクテッドロボティクスの沢登哲也社長。
ポテトがくっついてかき揚げのように揚がってしまうことがあったが、ロボットが細かい動きを適宜入れることでポテト同士がくっつかずに油もしっかりきれておいしい。
大手ファストフードチェーンでも導入が検討されているといいます。まだ価格は未定とのことですが…
人を雇うよりは安い値段設定になる予定。
熱いフライヤーの近くで働かなくてもどんどん出てくるので働く人が非常に楽になる。
店としても人数を削減できたり、人手不足の解消につながる。
展示会に来ていた外食関連の人は…
外食企業の男性。
人材が採用できなくなるのでロボットを検討していかないと。
バー店長の女性。
夜の営業が難しいので、昼にやるとなると現実的なのはソフトクリーム。
コロナ禍でリモートワークが加速したように飲食店でもロボットや機械、コンピューターに任せられるところはテクノロジーに任せていこうという流れが加速した。そこにわれわれのチャンスもある。
"ヒト型"盛り付けロボット
外食産業だけではありません。食品工場での人手不足に対応する展示も…
アールティの中川友紀子社長。
こちらは「Foodly」といって麺類や食品を見分けて置くことができるロボット。
目と胸に内蔵されているカメラとAI(人工知能)を活用し、食品を適切な位置に仕分けることができるというこのロボット。その使い道は…
惣菜や弁当屋・スーパーのセントラルキッチンからの問い合わせが多い。
すでに弁当工場などに導入され、人間の従業員に混ざっておかずを盛り付ける実証実験を行っています。
人間と一緒に働くためにこんな工夫も…
食品工場では作業が速いので触れてしまってロボットが止まると手も汚れているので復帰作業ができない。
ちょっと触れたくらいでは止まらない設計になっている。
一緒に働く人がロボットに多少接触しても作業を続けることができる仕組みだといいます。
人手不足はすごく顕著で特に食品工場は毎日人が辞めて毎日採用しているような状況。
人の代わりに作業できるロボットは望まれている。
景気の先行きを左右しかねない人手不足の問題。今後、個人消費が回復基調に入ればこうした技術が日本経済を下支えするかもしれません。