[がっちりマンデー] がっちり地方乗り物!(1)

がっちり地方乗り物

ひたちなか海浜鉄道株式会社

がっちり地方乗り物を探してまずやって来たのは茨城県ひたちなか市にある那珂湊駅。

なんともローカル感漂うこの駅にやって来たのが、ほぼほぼ1両編成で走っているひたちなか海浜鉄道。

JR常磐線の勝田駅から那珂湊を経由、太平洋沿いのひたち海浜公園が近い終点、阿字ヶ浦まで1路線だけを運行しています。

いかにも赤字ローカル線っって感じですが駅で待っていると・・・

想像に反してかなりの人が降りてきた。

ひたちなか海浜鉄道、ここ10年で年間の輸送人数を30万人も伸ばしているローカル線では珍しい儲かり路線なんです。

吉田千秋社長

一体なぜこんなにがっちりなのか?

その仕掛け人が社長の吉田千秋さん。

実はこの鉄道、10年前には慢性的な赤字でした。

だけど、これじゃヤバイってことで、その経営を茨城交通から託されたのが吉田社長なんです。

観光客とかイベント列車に主眼を置く会社も多いが鉄道はあくまで地元の方に利用してもらわないと上手くいかない。

地元客

まずなにより吉田社長が目を付けたのは地元のお客様。

とはいっても社長、見渡す限りの田園風景で地元の人なんていないんじゃないですか・・・

この辺りから新興住宅地がどんどん増えている。

確かに。

日立製作所がある関係で家族ぐるみで住む人が多い。

スゴく恵まれた条件。

実はひたちなか市の人口は茨城県でも4位の15万人で、しかも右肩上がり。

高校生

沿線には高校も2つあるんですが学生さんたちも鉄道は不便だからと自転車や親の車で通うというのがほとんどだった。

それだったらそこを取り込もうと吉田社長は考えた。

そして、まず打った策が・・・

この定期券なんです。

年間通学定期といって120日分の運賃で高校生は1年間乗れる。

年間8万4,000円になります。

小さなローカル線ということで以前はそもそもなかった定期券を導入。

しかし、これだけではあんまり学生のお客様は増えなかった。

というのも実はひたちなか海浜鉄道は、

線路の構造上、40分に1本しか走れなかった。

確かに40分に1本じゃ通学には不便すぎる。

でも本数を増やせないワケがあったんです。

線路を見ると1本ですよね?

上りと下りが一緒に走ることができない。

ひたちなか海浜鉄道の線路は全て単線。

列車と列車がすれ違うことが出来るのは那珂湊駅だけ。

それだと勝田から那珂湊に出発する場合、一度勝田から列車が出発してしまうと列車同士がぶつからないで出せる次の列車はどうしても40分後になってしまう。

これでは不便すぎるということで吉田社長、思い切った作戦に。

それが金上駅の改修。

元々こちらは線路が1本だったが、このポイントを作って上下の列車がすれ違えるようにした。

元々1線しかなかった金上駅のホームを2線に増設。

中間に位置する金上駅で列車を列車が行き違えることにしたことで、勝田~那珂湊間は一気に20分毎に発車させることが可能になったのです。

これががっちりポイント。

線路のポイントががっちりポイント。

これには学生たちも、

40分に1本だとJRが遅れた時に乗れなくて遅刻しちゃいそう。

1本遅刻しても2本目で間に合うので便利。

この結果、10年前と比べると利用者は10万人もアップ。

新プロジェクト

660万円あった赤字もコツコツと積み重ね黒字経営に復活させたひたちなか海浜鉄道。

こうして儲かることによって地方のローカル線としては超異例のプロジェクトが進められることに。

国営ひたち海浜公園まで線路を伸ばす計画。

なんと異例の延伸計画。

ひたち海浜公園といえば春に満開になるネモフィラや夏の大型フェス、ロック・イン・ジャパンを開催するなど年間の来場者数が200万人を超えるビッグな観光スポット。

ここまで路線を伸ばせばもっとお客様が呼べるということで総工費78億円を注ぎ込む超ビッグプロジェクトはいま着々と進んでいるんです。

今の時代に地方鉄道を伸ばすのはウチが初めて!

これは観光客もかなり期待できそうですね、社長。

ひたちなか海浜鉄道はがっちり!