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[WBS]ポーランド滞在260万人!ウクライナ避難民の変化とは

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ウクライナに武器を供与する動きが広がっています。それもあってかキーウ周辺などウクライナ軍がロシア軍を押し返してきているとみられる地域も出てきています。

こうしたことからウクライナからおよそ260万人が避難してきているポーランドではある変化が起きているといいます。ポーランドで取材を続けている田口智也記者に伝えてもらいます。

難民流入のポーランド!戦況変わり"ある変化"も

田口智也記者

こちらはワルシャワにある長距離バスのターミナルです。連日多くのウクライナ避難民の方がここから移動をしています。
目の前に止まっているバスのナンバープレートをみるとウクライナの国旗が確認できます。実はこちらのバスはウクライナ行きのバスです。
ドライバーの方に話を聞くと30分から1時間おきにウクライナ行きのバスが出ているということで便数も多く、乗り込んでいく乗客の方もたくさんいらっしゃいます。
このように外国に避難していた人がウクライナへ帰っていくという動きがいま加速しています。
戦争が終結していない中、なぜあえて危険を冒して邦へと帰っていくのか話を聞きました。

なぜ戦争中の国に変えるのか!増えるウクライナ"帰還民"

ウクライナ避難民の多くが最初に目指すポーランドの町メディカ。

田口智也記者

ポーランドとウクライナの国境です。ウクライナからポーランドに避難してくる方々がいる一方で反対側を見るとポーランドに避難していた方々がウクライナに帰っていく様子が確認できます。

こうしたウクライナ帰還民は1週間ほど前から増え始め、その数は1日2,000人に上るといいます。

ボランティア

避難してくる人と同じくらいウクライナへ帰っていく。
帰っていく人数はさらに増えている。

同じ傾向は都市部でも。

田口智也記者

クラクフのバスターミナルです。こちらのバスはウクライナの首都キーフ行きと書いています。まだ戦闘が続く危険な地域ですが多くの乗客の方が乗り込んでいきます。

このバスターミナルでは確認できただけでウクライナ行きのバスが1日25便ほど運航。

なぜ戦争中の国に帰るのか、その本音を聞いてみると…

ウクライナに帰る人

心が求めている。
ポーランドの人々はとても親切だが、それでも帰りたい。

ウクライナに帰る人

家族がいるからだ。国が恋しい。

ウクライナに帰る人

もう若くはないけれど我慢する。こうして生き残ったので。

故郷や家族が恋しくなるのに加え、安全面も以前に比べて改善したと感じている人が多いようです。

ウクライナに帰る人

夫が子どもに会いたがっている。
心配はしていない。私の国だから。ウクライナ軍が守ってくれると信じている。

帰国後の生活は実際どうなのか、首都キーウからおよそ130キロ離れたジトーミルへ先週、避難先のポーランドから帰ったという女性に話を聞くことができました。

ジトーミルへ帰った女性

日中は静かだが夜になるとどうなるか分からない。
安全とはほど遠い状況で食費も足りていない。
他に選択肢はなかった。

増えるウクライナ"帰還民"!支援が今後の課題に

田口智也記者

VTRの最後に話を聞いた女性はウクライナに帰った後も夫は戦争に参加しているため以前あった収入を得ることができないということで非常に生活が苦しいと話していました。
また別の避難民の方はいま戦況が落ち着いている地域であっても数日後、もしかしたら数時間後には状況が大きく変わっている可能性があるということでウクライナに残っている家族の方から帰国するのを止められたと話していました。
今後もこうしたウクライナからの帰還民が増えていくことを前提にどういった支援ができるのか重要な課題となってきそうです。

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