東京・国分寺にある日立製作所の頭脳にあたる中央研究所。
かつて研究者たちはこちらの橋を渡って建物の中に入り周囲の雑音から切り離された森の中で多くのアイデアを形にしてきました。
ところが日立は4月11日、この中央研究所の中にこれまでの発想を転換した新たな研究棟を開設しました。
そのキーワードは「共創」です。
株式会社日立製作所
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日立製作所の東原敏昭社長、
この「協創の森」ではお客様と一緒に協創。
データとデータ、人と人をつなげる環境を整えた。
日立製作所 中央研究所 共創棟
日立製作所が4月11日にお披露目した新たな研究棟。
ここで他の企業や研究機関、自治体などと連携した研究開発を進めたいといいます。
建物内を案内してもらうと…
日立製作所のエレクトロニクスイノベーションセンタ、嶋本泰洋センタ長、
ここがお客様とのミートアップ(顔合わせ)の場所。
非常に自然がひらけた空間でお客様と議論をする場として考えている。
施設内にはカフェのほか、くつろぎながら会話ができるソファーも。
2階にある部屋。パートーナーの企業や団体はここに滞在しながら日立とともにアイデアを形にしていきます。
国分寺市
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さっそく地元、国分寺市役所の職員を交えて地域の活性化に関する話し合いが行われていました。
日立と国分寺市はこれまでブロックチェーンを使った地域通貨の流通実験などを行ってきました。
日立製作所デザイナー、
きちんとあいさつできたら地域通貨で1ポイントずつあげるのもいい。
国分寺市職員、
コミュニケーションのひとつになると思う。
国分寺市の政策経営課、芦田隼人さん、
日立が持っている技術を使って地域活性化にアイデアを出してほしい。
協創に力を入れる理由
日立が協創に力を入れる理由は…
日立製作所の鈴木教洋執行役常務は、
新たな産業構造の波の中に巻き込まれている。
社会課題の解決に取り込もうとしたとき、1社だけだとブレイクスルーの壁はなかなか打ち破れない。
外部に開かれた企業の研究所は広がりつつあります。
資生堂も今月、研究員が消費者に接客するスペースやベンチャー企業などが常駐できる場所を設けた新たな研究施設をオープンさせました。
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社会や技術が大きく変化する中で、イノベーションをいち早く起こすためには外部との連携が不可欠になりつつあるようです。
日立も研究所の変化に期待しています。
研究者がデザイナーとともにお客様と接することで研究所のマインドセット(考え方の枠組み)を大きく変えたい。