銀座で人気のうどん屋さん。お客様が支持する理由は店主の意外な過去にありました。
八百屋さんの「うどん」
東京・銀座。大通りから1本入ったところに行列ができていました。
店頭には野菜が並び八百屋さんのようですが・・・。
手打ちうどんがおいしい。
トッピングの野菜が新鮮。
人気のうどん店はとことん野菜にこだわる店でした。
太常うどん銀座本店
銀座のうどん店、太常うどん銀座本店。
平日の昼時は常に20人以上の行列が絶えない人気店です。
お客様のお目当てはオーソドックスな「かけうどん(450円)」。1日に400食も売れます。
競争の激しいうどん店ですが、この店の人気を支えるのが野菜の天ぷらです。
旬の野菜が一番美味しいタイミングで出てくる。
店内のカウンターには10種類以上の野菜の天ぷらがズラリと並びます。
例えば一番人気のかきあげ。タマネギを主役にその日ごとの旬な野菜を加えることでお客様を飽きさせません。
今日は人参と三つ葉ですね。青物が入るときれいに見える。
さらにまるまる2個を串刺しにした旬の新じゃがに、アボカドの天ぷら、強い甘みが特徴のサニーショコラというトウモロコシも天ぷらにしています。
お客様は思い思いに天ぷらを選び、好みの天ぷらうどんを味わいます。
野菜へのこだわり
太常うどんの野菜へのこだわりは社長の川北晃右さんの経歴に由来があります。
都内のホテルやレストランに野菜を納めるのが主な業務だった。息子が六代目になるんですけど彼に青果の方を全部任せた。
実は太常は瀬戸時代から続く老舗の八百屋さん。川北さんはその五代目です。
息子さんに八百屋さんを任せ、7年前に大好きなうどんで第二の人生を歩み始めました。
4,000万円をかけて製麺所を併設した店を作りました。
麺は讃岐うどんのような強いコシが特徴。カナダから小麦粉を取り寄せて練り上げた自信作です。
つゆも6種類の国産の材料でだしをとり、徹底的にこだわり抜きました。
そんな川北さん、日中に立つのは厨房ではなくなぜか店頭です。ダンボールに値段を書き始めました。
今日仕入れてきた野菜の値付け。ここから持っていって天ぷらにしてる。
天ぷらにしていた野菜を店頭でも販売しているのです。
マッシュルーム、大きいでしょ。京都の伝統野菜、万願寺。
仕入れる野菜に求めるのは味や質だけではありません。
これ何に見える?UFOズッキーニ。お客様が見ておもしろいなとか、なにこれって興味が湧くものを置きたい。
その円盤形からUFOの名前が付いたズッキーニ。普段出回ることが少ない野菜ですが、これも天ぷらにして並べます。
その味は?
おいしいですね。ナスに似てます。
野菜の事だったら負けない。差別化するならそれしかない。お客様は今まで食べたことがない天ぷらをうちで食べている。それがうれしいし、お客様はわかってくれている。
野菜でお客様を魅了するうどん店。珍しい野菜を求めてお客様がまた列を作ります。
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