地方の水族館が常識を超えた体験ができると人気を集めています。
伊勢シーパラダイス
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三重県伊勢市の水族館「伊勢シーパラダイス」。

朝の開館時には50人以上が列を作っています。

中に入ると魚の展示スペースにはそれほどお客様はいません…

あの行列のお客様は外にいました。

すごい!

なんとアザラシが膝の上に…

こちらは思いっきりハグ?

こんなに近いところはなかなかない。

そこは生き物と近すぎて行列ができる水族館でした。


ふれあい体験
他にはないふれあい体験が売りの伊勢シーパラダイス。

大迫力の巨体と牙を持つセイウチもこの近さ。触ることもできます。


その上…

セイウチによる厄払いはここならでは。

一方、イルカのプール。

お客様が見ているとイルカがボールを投げてきます。

それを投げ返すと自然にキャッチボールが始まります。

面白かった。

初めて間近で見て、すごいと思った。

ただし、うまく投げ返さないとつまらなそうに行ってしまいます。

ちなみに水族館おなじみのイルカショーはここではやっていません。
代わりに自然な触れ合い方ができるのが魅力です。

ふれあいを初めたきっかけ
実はここ、日本で初めて生き物との触れ合いを始めたという水族館。

そのきっかけが…
伊勢シーパラダイスの岩山慎さん、
32年前に来たシャーくん。

来た時にはステージがなく、バックヤードでアザラシを飼育していた。

お客様に見てもらう環境が整っていなかった。

だが当時、新たにステージを作るにはスペースも予算もありませんでした。
そこであえてお客様の前に出すことにしたのです。

飼育方法
ただ、生き物を出すことはお客様にとっても生き物にとっても危険が伴うため互いに慣れることが必要不可欠。

そこで伊勢シーパラダイスではある独特の手法を取っています。
建物の隙間から出てきたのはトド。

飼育員と一緒にトドも檻の中へ。

これは?
トドをゲージに入れる練習。

お客様がいる時間帯に移動させることもある。

人がいても入れるように練習している。

なんと訓練もお客様の前で。

檻から出てしまったら…
おーい。

声をかけて戻らせる。これも訓練です。

もちろん、その日の生き物の体調などを見極めた上ですが、あえてお客様の前で訓練をすることで生き物はお客様がいる環境に慣れることができ、お客様も飼育員と生き物の間の信頼関係を目の当たりにできます。


お客様を訓練のダシに使っている部分もある。

プログラムにないことを体験できるのはお客様が喜ぶ。

「動物のことを大切にしている」と肌で感じてもらえる。

こうした取り組みが広く知られるようになり、年間客数はおよそ10%のペースで増加。
今年度は10年ぶりに26万人を超える見込みです。

ふれあいに関してはどこの水族館にも負けない。

動物との距離感や関わり方を見てもらうことを続けていきたい。
