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[WBS] 「バター不足」解消するか?流通握る指定団体にメス!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

ここ数年「バター不足」のニュースを耳にすることが増えました。

牛乳やチーズが豊富に手に入るのにバターだけが手に入らない背景には乳製品んお流通に関わる特殊な仕組みがあります。

その仕組みを変えようと5月19日、政府の構造改革を推進する規制改革会議が改革案を提示しました。

規制改革会議

5月19日、規制改革会議が安倍晋三総理に答申を手渡しました。

国民一人一人が改革の成果を身近に感じることができるように、例えば食卓に十分なバターが届くように。

安倍晋三総理が言及したバター。

今回注目を集めたのがバターや牛乳の生産に関わる指定団体制度の改革です。

現在、牛乳や乳製品の元となる生乳の多くは全国10の指定団体が酪農家から買い上げています。

指定団体は鮮度が求められる牛乳向けに優先して生乳を出荷しますが、保存のきくバター用には余った分を出荷しています。

この為、バターの需要が増え供給が不足してもすぐに生産量を増やすことが出来なのです。

規制改革会議農業部門の金丸恭文座長は

全体としてすべてのものが豊富にあるこのわが国日本でバターだけがないという不思議な出来事がずっと続いている。

規制改革会議は硬直的な制度を問題視し4月に「指定団体の廃止」という提言を出しました。

これに農協や自民党の農林族議員らが猛反発。

答申では指定団体制度について抜本的改革を検討し秋までに結論を出すとしています。

自民党で農業政策を取りまとめる小泉進次郎農林部会長は

明らかに前進だと思う。指定団体という制度自体を抜本的に見直す契機になった。一歩下がって三歩進んだでしょう。

山下一仁氏

今回の規制改革会議の判断をまだ不十分だと見る専門家もいます。

2016年3月に「バターが買えない不都合な真実」という本を出版した元農水省キャリアの山下一仁氏です。

制度の仕組み自体を抜本的に見直して検討していかないとバター不足の問題を根本的に治療することにならない。脱脂粉乳がキーワード。脱脂粉乳を念頭において受給操作するからバターが足りなくなる。

山下一仁氏はまずバター不足を解決するためには脱脂粉乳の存在がポイントだと話します。

酪農王国オラッチェ

バターと脱脂粉乳の関係を知るために訪れたのが酪農王国オラッチェです。

バターの原料は牛から搾ってすぐの状態の生乳です。

生乳から取れるのは脂肪分の多いクリームと脂肪分のない脱脂乳です。

脂肪分の多いクリームはバターになり、脱脂乳は脱脂粉乳などの製品になります。

バターだけを作ることはできないのか?丹那牛乳の原武信さんに尋ねると

それは無理です。生乳からは生クリームと脱脂乳の二つが必ずとれる。どちらか一つというのはできない。

バターと切り離せない脱脂粉乳。
山下一仁氏によるとこの二つの製品の製造量は需要が少ない方に合わせられているといいます。

需要のあるバターに合わせると脱脂粉乳が過剰在庫になります。
それが牛乳の価格に影響を与えるといいます。

バターと牛乳が余ると牛乳を作ることができる。供給が増えると飲用向けの生乳価格を下げろという圧力が増える。それは政治家としても農水省としても酪農団体としても避けたい。バターと脱脂粉乳が不足がちに持っていきたい。

乳価を守るためギリギリのところで受給バランスを保つ。
これがバター不足の一つの要因だといいます。

不足するバターを輸入でまかなえば?

日本は足りない。しかも世界は余っているのに輸入できないようにしてしまう。国家貿易企業というところで独占的に輸入させている。しかも農水省の指示によって輸入が決められている。

独立行政法人農畜産業振興機構

国内の乳製品の輸入をしているのが独立行政法人農畜産業振興機構です。

低い関税で輸入できる枠を一手に握っています。

それでも幾度となくバター不足は起きています。

所管する農林水産省に話を聞いてみると

国産バターの需要を減らさないこと、酪農家のために乳価(生乳)の安定が大事。

輸入でも乳価の安定が重要視されていました。

今後、バター不足問題は解消されるのか?

規制改革会議農業部門の金丸恭文座長は輸入したバターが店頭に並ぶまでの流通過程にメスを入れたいと話します。

従来のライフスタイルとマーケットサイドは変化している。全体を見直さない限り構造的、慢性的にバターは不足するだろう。

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