スマートフォンの普及で低迷するカメラ市場ですが、メーカー各社がいま力を入れているのがミラーレスカメラです。
そのシェアは去年、一眼レフカメラを抜き逆転しました。
そんな中、2月14日にキヤノンとパナソニックがミラーレスの新商品を発表しました。
ミラーレス戦国時代とも呼ばれる状況の中、各社はどのような戦略を描いているのでしょうか?
キヤノン株式会社
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2月14日、キヤノンが発表したのはフルサイズと呼ばれる大型のセンサーを搭載した高級ミラーレスカメラの新商品「EOS RP」です。
ミラーレスカテゴリーでは2012年に市場に参入して以来、初めてのトップシェアとなりました。
当社のミラーレスカメラも2018年、対前年140%と大幅に伸ばすことができました。
ミラーレスカメラ市場ではトップシェアを誇るキヤノンですが、フルサイズミラーレスの分野ではライバルのソニーが6割以上のシェアを持ちます。
そこでキヤノンはフルサイズミラーレスに手軽にスマホより高画質な写真が撮れると、去年大ヒットしたミラーレスカメラ「EOS KISS M」の操作性を取り入れたカメラを投入し、ソニーの牙城を崩したい考えです。
価格は標準的なレンズを付けて23万円台。
高級カメラ市場としては最も安い価格です。
キヤノンマーケティングジャパンの松阪喜幸専務執行役員は、
フルサイズのミラーレスとしては非常にお手頃な価格を設定。
通常のエントリークラスのカメラのレンズ交換式カメラを使っている方でも違和感なくステップアップしてフルサイズを使えると思う。
パナソニック株式会社
[blogcard url="https://panasonic.jp/"]
一方でパナソニック。
パナソニックのイメージングネットワーク事業部、山根洋介部長は、
プロフェッショナルの仕事などに使ってもらえるように作った。
パナソニックで初めてのフルサイズミラーレスでプロ市場を意識した高価格帯の製品。
デジタル写真の画質を左右するイメージセンサーも自社で新たに開発しました。
ニコンは自社の本格的な一眼レフユーザーからの買い替えを狙い、去年、高価格帯のフルサイズミラーレスを発売しました。
去年8月、ニコンの御給伸好常務は、
高付加価値製品を集中し、そこにフォーカスした。
後発となったパナソニックも同じ高価格帯での買い替え需要を狙います。
プロが認めるブランド力を育てることで市場での存在感につなげたい考えです。
他社のシェアが大きく負けているところがある。
大きな規模を狙うのではなく、良さが伝わるお客様にリーチするのがスタート。
各メーカーの戦略が入り乱れるミラーレス戦国時代。
消費者の選択肢が増えることで市場はさらなる広がりを見せるのでしょうか?