消費者の自宅近くまで車で行って商品を売る移動販売が注目されています。近くにスーパーがない過疎地で必要とされるサービスだと思われがちですがいま都市部でも需要が伸びています。その理由を取材しました。
イオンリテール株式会社
[blogcard url="https://www.aeonretail.jp/"]
千葉県船橋市にあるイオン高根木戸店。
開店直後の店内ではスタッフが慌ただしく動いていました。
野菜や果物を売り場から取り出し、次々とカゴに移していきます。
スタッフが向かった先には数台の車が…
移動販売の場所に向かう。
この店舗が今週からは始めた移動販売のサービスです。
生鮮食品からお菓子までおよそ600品目の商品が並びます。
雨が降りしきる中、移動販売車が向かったのは団地の敷地の中です。
店を開くと同時に傘を差した住民が続々と集まってきました。みんな高齢者です。
ミニトマトある?
あります。
夕飯の食材用に野菜や魚の切り身などの食材が売れていきます。
土砂降りにも関わらず買い物に来たお年寄りは、
いまは1人なので主人の車が使えない。助かります。
近くにコンビニはあるが階段を上らなくちゃいけない。
近いから来た。ありがたい。
金杉台団地ではおよそ4割が高齢者。すぐ近くのコンビニでも自分の足で行くのも困難な人も少なくありません。
イオンではこうした地域が都市部にも多くあるとして移動販売は今後も収益を期待できる事業だと見ています。
イオン高根木戸店の新宮希恵美店長、
お客様が必ず多くのものを買い、単価も高くなるのが特徴。
移動販売でこちらから出向くことで新たなお客様が増え売り上げに結びつく。
株式会社とくし丸
[blogcard url="https://www.tokushimaru.jp/"]
大手スーパーだけではありません。
カラフルな軽トラックで走るのは2012年に移動販売を開始した「とくし丸」です。
提携したスーパーの商品を高齢者などの家を一軒一軒回って売る販売代行サービスを行っています。
もともと徳島で始まったサービスですが2014年には東京・新宿区に進出。
最近は福岡市や横浜市など都市部での利用も増えていて前の年に比べておよそ100台多い455台が全国で稼働しています。
他にもイトーヨーカドーなどが移動販売を始めていて現在主要スーパーの27.4%が実施。
4年前に比べ2倍近くに増えています。
今後、移動販売が担う役割はますます大きくなりそうです。