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[WBS] 今なぜか「テッシュ」品不足に!その意外な原因とは!?[山田薬品株式会社]

2019年5月18日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

鼻をかんだり、汚れを拭いたり、生活に欠かせないティッシュペーパーですが、実は日本は1人あたりのティッシュの消費量が世界一だといわれています。

しかし、この日本でこうしたお馴染みのティッシュが不足しています。一体何が起こっているのでしょうか?

山田薬品株式会社

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都内にあるドラッグストア。

東日本橋ドラッグの村山哲店長。

ティッシュが全く入ってこない状況で、特にこのティッシュが発注しても入ってこない。

品不足になっているのは5箱300円前後の大手メーカーが製造しているティッシュ。売れ筋商品ですが1ヶ月ほど前からほとんど入荷がないのだといいます。

低価格商品はお客さまを呼び込む主力商品なので結構困っている。

それで違うドラッグストアやスーパーに行かれてしまうと大打撃。

品薄状態が続いていたこの日、取材中に5日ぶりに売れ筋のティッシュが入荷しました。

しかしこれでも販売量にして3日分。

問屋に急きょ用意してもらった。ちょっと安心します。

これからもこの綱渡り状態だと困る。

今回不足しているのは大手メーカーが製造する一部のティッシュ。いずれも5箱300円前後で販売されている商品です。

ここまで不足している理由の一つが4月に起きた王子製紙の工場火災。大手メーカーのひとつが1ヶ月近く生産を停止していたため、ティッシュの供給に影響が出ました。

ユニバーサル・ペーパー株式会社

[blogcard url="https://universal-paper.co.jp/"]

さらにもう一つの大きな要因となっているのがユニバーサル・ペーパーという外資系の会社です。

アジア最大の総合製紙メーカー「アジア・パルプ・アンド・ペーパー」の小会社で2008年に日本市場に参入。

中国で生産することでコストを抑え、国内シェアをおよそ2割まで伸ばしてきました。

しかし、今年春の商品のリニューアルに合わせて突如、卸値を1割値上げしたのです。

ユニバーサル・ペーパーのタン・ウイ・シアン社長は、

原料のパルプの値上げ、国内の人手不足で流通コストも上がっている。

しかし、この動きで国内市場に思わぬ影響が…

これまで中国生産で低価格を守ってきたユニバーサル・ペーパーが値上げしたことで国内メーカーとの価格差が消滅。

すると卸会社が同じ価格であれば「国産」としてユニバーサル・ペーパとの取引を相次いで停止したのです。ユニバーサル・ペーパーのシェアは20%から半減。その分、国内メーカーに需要が集中しましたが、急な需要の増加に対応できず店頭で品薄の状態が発生してしまったのです。

さらに国内大手の大王製紙は来月の出荷分から卸値を値上げすると発表。

主力のエリエールブランドなどを1割以上値上げします。パルプなどの原材料や運送コストの高騰が原因としています。

大王製紙の阿達敏洋副社長は、

単価アップについてはやむを得ない状況がある。

価格維持に努めてきたものの自助努力だけでは限界であることを強調しました。

一方、大王製紙に先駆けて値上げに踏み切ったユニバーサル・ペーパーのタン社長。このままでは日本のティッシュ業界全体が沈んでしまうと危機感をあらわにしています。

他のマーケットを見ると日本の売価は安い。

インドネシアや中国に比べたら日本の方が安い。

ユニバーサル・ペーパーは今回の値上げで大きくシェアを下げましたが同業他社と同じ商品で勝負することはしたくないのだといいます。

このくらいのサイズになります。

「なぜ作った?」

日本のポケットティッシュは枚数が少ない。使うとすぐ終わる。

最近力を入れているのがフィルム包装の商品。サイズと量はボックスティッシュとポケットティッシュの中間。子どものいる家族のお出掛けやアウトドアなど意外な需要があるのだといいます。

日本では一般的にティッシュは箱入りで5箱で固定されている。

もっと携帯とか利便性とか強調できればおもしろくなる。

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