コンビニのお弁当やおにぎり、こうしたものをよく買っているという方も多いのではないでしょうか。
こうしたコンビニ商品がお得に買えるようになるかもしれません。
ローソンは5月17日、消費期限が迫ったお弁当やおにぎりを対象にポイントで還元する実証実験を始めると発表しました。セブン-イレブンも同様の取り組みを始める予定です。コンビニ大手が相次いで事実上の食品の値下げに乗り出す背景を取材しました。
株式会社ローソン
[blogcard url="https://www.lawson.co.jp/index.html"]
ローソンが5月17日に発表したのは商品ロス削減のための「アナザーチョイス」プログラム。
こちらのシールが貼られた商品を午後4時以降に購入すると、通常Pontaカードは100円で1ポイントですが、プラス5ポイント付くということです。
深夜から翌日昼に届いた弁当やおにぎりはその日の午後4時を過ぎるとポイント還元の対象になります。
100円あたり5円相当の実質的な値引きと販売です。
来月から愛媛県と沖縄県で実証実験を始め、今後全国の店舗での展開を検討するといいます。
ローソンの竹増貞信社長、
フードロス削減は地球にとって欠かせない。地球への優しさを実現していこう。
全国のローソン店舗が1年間で廃棄した食品の量は4.4万トン。
食品ロスが世界的な問題となる中、ローソンは2030年までに廃棄食品の量を半減させたいとしています。食品ロス削減には環境面以外にもう一つの狙いが。
食品廃棄は加盟店の負担にもなるし、本部の負担にもなる。
加盟店にとって商品の売れ残りは損失になるだけではなく廃棄費用も負担となります。
食品ロスを減らすことは人手不足で経営環境が悪化している加盟店の支援にもつながるといいます。
「24時間営業の議論もある中で加盟店の負担軽減にもつながる?」
ローソンらしい売り切り販売法を加盟店と議論しながら考えた。
加盟店と本部が一体となって食品ロスを減らしていくことが加盟店の利益を上げることにつながる。
株式会社セブン‐イレブン・ジャパン
[blogcard url="https://www.sej.co.jp/index.html"]
一方、業界最大手のセブン-イレブン・ジャパンもポイント還元に踏み切る方針を明らかにしました。
弁当などのラベルに表示されている消費期限の4時間から5時間程度前になった商品を対象に5%程度のnanacoポイントで還元する方向で調整しています。
ポイントの原資は本部が負担し、今年の秋をめどに全国の加盟店で始めたい考えです。
セブン-イレブンでは一部の店舗を除いて値引き販売は行われていませんでした。
事実上の値引きとなるポイント還元はこれまでの方針を大きく転換することになります。
街の人は、
値引き販売はいいと思う。廃棄食品がすごい問題と聞くので。
値引き販売はいいですね。そうしたら買う。
これまでセブン-イレブンの加盟店は定価販売を重視する本部の方針に反して値下げ販売をすることは難しかったといいます。
それにも関わらず独自の判断ですでに値引き販売を行っている店舗が東京・八王子市にあります。
午後2時半、菓子パンが30%引きで売られていました。
消費期限は午後4時。この店では消費期限のおよそ3時間前から割引しています。それでも売れ残ると…
セブン-イレブン八王子万町店の増田敏郎オーナー、
もう時間だから商品を下げる。
店頭から商品を下げて廃棄する商品を登録します。セブン-イレブンでは廃棄費用のうち85%は加盟店の負担です。
一般的な規模な加盟店では1ヶ月あたり合計で50万円ほどの商品を廃棄しているといいますが、こちらの店では値引き販売をすることでおよそ14万円に抑えられています。
商品は最後の1個まで金に換えなければいけない。商売人は。
今回のポイント還元による事実上の値引きについて、この店のオーナーは、
捨てなければいけないものをお客さまに「安くするから買って」としている。
ハッキリ目に見えるように値引きしないとお客様は買ってくれない。
ポイントの還元ではなく現金での割引でなければお客様にはアピールできないという考えです。
ローソンやセブン-イレブンが相次いで打ち出したポイント還元という事実上の値引きは本格的に広がるのでしょうか…