[ガイアの夜明け] その「便利」、必要ですか?〜追跡! 「サービス激化」の裏側〜(2)

その「便利」、必要ですか?〜追跡! 「サービス激化」の裏側〜

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株式会社トランプ

埼玉県川口市の運送会社「株式会社トランプ」。

創業は1994年、宅配便の小さな運送会社です。

ここで配達車両の運行を管理する運行管理担当の宇田大造さん。ある大きな問題を抱えていました。

圧倒的に荷物が多いのが現状。1人1人が限られた時間の中で配達しなくてはいけない。100%要望に応えなくてはいけないが、それが物理的にできていない。

株式会社トランプでは大手運送会社から宅配業務を請け負っています。それを契約した個人ドライバー、約100人に委託して配ってもらっています。

中島謙二さん

埼玉県所沢市。午前8時、家を出てきたのは中島謙二さん(37歳)。

株式会社トランプが委託している個人ドライバーの一人です。

最初に向かった先は大手運送会社の集配センター。少しでも効率よくするため、取り出しやすいように配達順に積み込んでいきます。

約60個で荷台はいっぱいになりました。

午前9時30分、早速配達に向かいます。

中島謙二さんが抱えた荷物、全てネット通販の商品です。いまや荷物の9割はネット通販の商品だといいます。

たくさんの荷物を少しでも早く届けるにはあるハードルがありました。

午前中にうまくいかないと1日引っ張る。

それは配達時間の指定サービス。8時~12時という時間帯が山場だといいます。

午前10時を過ぎると早くも問題が起こります。

配達先が留守。中島謙二さん、荷物をそのまま車に持ち帰ってきました。

不在です。

その後も、

いらっしゃいません。

午前中の配達を希望しながら10時を過ぎると留守の家が多くなります。

しょうがないですよね。付き合っていくしかない「不在」と。

中島謙二さんは荷物の配達1個につき150円を受け取ります。完全歩合制

不在の場合、何度足を運んでも配達したことにならないため死活問題なのです。

やればやるだけ稼げる。やらなければゼロ。

再配達

この再配達は運送業界にとって大問題。

その数はいまや宅配便の20%に上るといいます。

中島謙二さんの電話が鳴ります。

次の次に行こうと思っていたんですよ。あと5分、10分あれば。

再配達ですね。さっきは「この後ずっといる」と言っていたけど「これから出なくちゃいけないので時間を変更してくれないか」ということだった。

一度は「再配達はいつもでいい」と言っていたお客様が「出掛けるのですぐに持ってきてほしい」と電話してきたのです。

再配達にはもうひとつ大きなハードルがあります。

中島謙二さん、今度はマンションにやって来ました。

「申し訳ありません。只今お取り扱いできません。」

荷物をそのまま持ち帰ることに。

ここ宅配ボックスがあるんですけど、いっぱいになっちゃって空いてなかった。

不在でも荷物を預けておける宅配ボックス。しかし数が少ないためドライバー同士で奪い合いになっていました。

佐川急便株式会社のドライバー

2016年12月にインターネットに投稿された動画。

大手運送会社のドライバーが配達先が不在だったため荷物を持ち帰る途中にこんなことを。

理由についてドライバーは「イライラしてやってしまった」と話したと言います。

中島謙二さんは、

ありえないとは思うけど、やってしまう気持ちは分からなくもない。みんなストレスはありますね。

お昼

午後2時、午前中の配達が一段落。積み込んだ60個の荷物はよやく半分ほどになりました。

配達の合間にコンビニを見つけて立ち寄ります。トイレを借りて何かを買ってきました。

食べやすい一口パンにお菓子、昼は簡単に済ませることが多いそうです。

昼食にそこまで時間を取れない。

これが束の間の休息。

夜の配送

午後6時、

昼間に不在票を入れた人が帰ってきて連絡をくれるので。ここからが本当の戦い。

すると早速電話が鳴ります。

お名前とご住所をお願いします。後ほどお伺いします。

再配達です。別のお客様からも。

後ほどお伺いします。

午後8時過ぎ、夜に届ける荷物を新たに積み込んだため荷台にはまだ40個近い荷物が残っていました。

この日、仕事を終えたのは午後10時過ぎ。

荷物が15個残ってしまいました。再配達の依頼が来なかったのです。

いらっしゃらない人は明日に回す。

中島謙二さんは毎日150個ほどの荷物を届けるといいます。

帰宅

所沢の自宅に帰り着いたのは午後11時。

起きて出迎えたのは妻の祥子さん(28歳)。

帰宅は大抵この時間。子供たちはすでに寝床です。一緒に遊べるのは朝出かける前の一時だけです。

この日は2月3日。祥子さんは恵方巻きを作って帰りを待っていてくれました。

仕事はなくならないだろうけど体が持たなさそう。「肘が痛い」ってよく言っているから。頑張って。

頑張ります。

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