山の仙人と呼ばれる人の料理に行列が出来ています。どんな味なのでしょうか?
仙人小屋
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山梨県、八ヶ岳のふもとにあるお店。あいにくの雨にも関わらず行列が出来ていました。
お客様のお目当ては、
春の山菜定食です。
出てきたのは山菜料理のフルコース。
お客様は
初めてのものが多かった。
これを食べたくてここに来た。
作っているのは仙人と呼ばれる男。一体、どんな料理なのか?
山菜
週末には20人ほどの行列ができる仙人小屋。
切り盛りするのは地元で仙人と呼ばれている大林登さん(68歳)。
「味付けのこだわりは?」
極力シンプル、これが一番。素材の味を生かす、殺さない。
ほどよい苦味が特徴で「森のブロッコリー」と呼ばれるニワトコはサッとお浸しに。
しゃきしゃきの食感が病みつきになるシュンランは茹でて梅肉で和えます。
素材に合わせて調理法や味付けを変えているといいます。
店の看板メニュー「春の山菜定食(3,000円)」。
ワサビにノビルにウドまでは分かりますが、ギョウジャニンニク、ツリガネニンジン、カンゾウなど珍しい山菜がズラリ。さらに天ぷらにはスイバやヤブレガサ、ヒトリシズカなどなど、どんな味なのか全く想像がつかない。
未知の味を求めて全国各地からお客様が足を運びます。
苦味も甘味もミックスされておいしい。これだけの種類を一度に食べられるのはない。
仙人は扱う山菜は約100種類。しかし、これほどの山菜をどうやって手に入れているのか?
山菜採り
翌朝の午前5時。仙人に同行しました。
着いたのは八ヶ岳のふもとにある小高い丘。
すると仙人は何かに導かれるように突き進んでいきます。
これがアマドコロです。
定食で白和えとして出していたアマドコロです。
さらに天ぷらに入っていたスイバ。
実は仙人は自分で山菜を採り、それを定食に使っているのです。
エンジンがかかった仙人。取材クルーを置いてどんどん進んでいきます。
来れる? ツリガネニンジン。
歩くのも難しい急斜面に生えていたのはお浸しにしていたツリガネニンジン。
毎朝、3時間ほどかけて山菜を集めている大林登さん。
若い頃は自家栽培の椎茸などを販売していましたが、あるお客様に「八ヶ岳の山菜はないのか」と言われ、山菜採りを始めました。
もともと凝り性だった性格も手伝ってどっぷりと山菜の世界にのめり込みました。
さらに自ら罠を仕掛けて獲った鹿などのジビエ料理も提供。
山の幸の数は500を超え、いつしか仙人と呼ばれるようになりました。
大林登さんは、
こういうものを楽しむ文化が田舎にはある。どっぷり漬かって遊んでいるうちに、また新たな発見がある。学校では教えてくれない。