[WBS] 中古スマホを5ランクに格付け!不安取り除き市場拡大なるか!?

ワールドビジネスサテライト(WBS)

政府は今週、スマートフォンの料金を大きく変える電気通信事業法の改正案を国会に提出しました。

これまではスマホの端末と通信契約をセットで販売することで端末代金は割安になっていましたが、今後はセットでの販売は禁止されます。

これにより通信料金は下がる見込みですが、一方で端末代金は定価で高止まりすると見られています。

そこでいま注目されているのが中古スマホです。

割安な中古スマホの端末を消費者に選んでもらおうと業界が動き出しています。

リユースモバイル・ジャパン

街で聞きました。

中古の携帯電話やスマートフォンの購入経験はありますか?

中古はない。

すぐつぶれて修理して金がかかるくらいなら新品の方が。

機能的に悪いところがあるとか、人が使ったのはちょっと嫌。

総務省の調査によると中古端末を使ったことがある人は全体の5.6%にとどまっています。

そんな中古スマホの現状を変えようと3月8日、業界団体が会見を開きました。

リユースモバイル・ジャパンの粟津浜一会長は、

消費者の不安が残っている限りマーケットは伸びない。

そこで業界での標準的な基準が求められる。

共通基準

消費者が中古スマホを買う際の不安材料を取り払うための共通基準を作ったのです。

その一つが業界で統一した格付け基準です。

中古スマホの状態に応じて5つのランクを定めました。

「S」は使っていない新品同様のもの。

「A」は非常にきれいな状態。

「B」は「A」と比べると小さな傷があり、やや使用感があるもの。

「C」は画面に目立つ傷があったり、部品が欠けてしまっているもの。

「J」はジャンク品。基本的に使えません。

これまで各業者によってバラバラだった格付けを統一することでお客様の不安を取り除く考えです。

個人情報

そして、もう一つが個人情報について。

新たな基準ではスマホに残っている情報の消去を2回行うことや消去できない端末は販売しないことを規定しました。

また、中古スマホの市場拡大にはもう一つのカギが・・・

埋蔵携帯

「家に携帯は?」

ほぼ残っている。10台は超えている。

15台くらいある。家のどこかに。

それが自宅に眠っている、いわゆる埋蔵携帯。

その資産価値は1兆7,000億円に上るという試算もあります。

この埋もれた資産を掘り起こすことで中古スマホ市場の活性化につながると業界団体の粟津会長は見ています。

端末代金の高騰が見込まれるので、反動として中古スマホのニーズが上がる。

しっかり規定したので消費者の不安感を払しょくできる。

株式会社ゲオ

実際に中古スマホ販売店ではどのように格付けしているのでしょうか?

およそ4,000台の中古スマホを扱っているというゲオモバイルアキバ店では・・・

ゲオの富田浩計さん、

例えばこちらAランク。状態がきれいで傷がほとんどない。

こちらは同じ商品だがBランクで一見きれいだが頭の部分に小さな傷がある。

この店ではすでに新基準に準じたランク付けになっています。

同一機種ですがAは3万2,800円、少し傷のあるBは2万5,800円と7,000円の価格差がありました。

こちらは色違いの同一機種「Galaxy Note8 SCV37」。

どちらもきれいな状態に見えますが、液晶画面を見てみると傷があるため査定はB。

Aとの価格差は1万円です。

「きれいな物が欲しい」というお客様と「多少傷があってもケースに入れるから関係ない」と安い物を選ぶお客様がいる。

そしてゲオではデータ消去やクリーニングも新基準と同じレベルで行っています。

愛知県名古屋市にある施設。

買い取られた中古スマホが次々と運び込まれます。

ゲオの栗真喜朗さん、

全国のゲオで買い取られた携帯電話の本体です。

このようなセンターが全国に5ヶ所あり、合わせて月間10万台程の携帯電話を取り扱っている。

箱の中に大量のスマホ。

そして集められたスマホはセキュリティが管理された部屋でデータ消去されます。

お客様がデータを消去しているが不十分なので専用ソフトで復旧できないようにしている。

専用ソフトで意味のない数字などを書き込むことで万が一、データを復旧されても読み取れないようにしているのです。

その後は手作業でクリーニング。

最後に音声や画面の色など決められた項目をチェックし、異常がなければ中古品として販売されます。

新たな統一基準が作られたことに対して店舗側も期待を寄せています。

今まで買いにくかったお客様が比較しやすくなることで実際に足を運んでもらい、気に入った商品があれば購入してもらうことで裾野が広がるのではないか。

中国市場

ただ、日本における中古スマホの拡大にはある課題が・・・

中国・深圳にある電気街。

ある建物を覗くと中古スマホを扱う店がずらりと並んでいました。

その一角に日本で使われた中古品であることを示した張り紙が・・・

「日本の中古品を出してもらえますか?」

これはiPhone7です。

「128GBはいくら?」

1,650元です。(約2万7,000円)

実際、スマホの画面では日本で売られたことを示す文字がありました。

ほかにも日本の中古品ばかりを売る専門店がいくつもありました。

日本の中古品は悪くないね。いい状態だ。

「日本の中古品はどう?」

よく売れているに決まっている。売れてないのに入荷してどうするの。

実はこうした日本の中古スマホは大手キャリアがお客様から下取りした端末を需要が高い中国なの海外に輸出しているのです。

今回、新基準を出した業界団体の粟津会長は海外に流れる中古スマホを国内に流通できるよう市場を育てたい考えです。

海外に負けない国内需要を作り出すしかない。

売る力を付けたり、海外より高く値付けできれば海外より国内を選ぶ仲介事業者も増えていくると考えている。