「2キロ痩せた」「健康診断の結果が良くなった」これは何の話だと思いますか?
実はあるスマホゲームの話です。
家でゴロゴロしているならゲームでもしなさいと親から叱られる、そんな時代が来るのでしょうか?
株式会社ポケモン
[blogcard url="https://www.pokemon.co.jp/"]
1月19日の日曜日、都内の公園。
スマホに夢中の集団が…
ゲットした!捕まえた!捕まえた!
彼らが楽しんでいたのはスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」です。
ポケモンGOはモンスターボールという道具を使い、ポケモンを捕まえて遊ぶゲーム。
この日はこの公園にある特別なポケモンが出現するので集まってきているのです。
午前11時から午後2時までイベントがあって、静岡から来ました。
2016年に誕生し、空前の人気となったポケモンGO 。
人気は一旦落ち着いたかと見えましたが、いま再びブームを迎えているのです。
「家族のコミュニケーションツールになる?」
そうですね。
ポケモンGOやるために外に行こうと、自転車、ボール遊びができるので。
ポケモンGOの最大の特徴はGPSと連動していること。
ポケモンをたくさん集めるには実際に街を歩き回って探し出さなくてはいけません。
そのためこんな人も、
今週歩いた距離。
痩せました。ダイエット。
「どのくらい痩せた?」
1~2キロ。
夫が健康診断で引っかかっていたのが標準に。
歩くようになって標準の枠に入ったので健康的には良くなった。
こうした健康増進にもつながる楽しく歩くことのきっかけを提供しているとしてスポーツ庁がお墨付きを与えているほど。
いま幅広い世代の支持を受けているのも健康という点が評価されているからなのです。
Niantic, Inc.(ナイアンティック)
ポケモンGOを手掛けるアメリカ、ナイアンティックのCEOは健康面から注目が集まることについて…
ナイアンティックのジョン・ハンケCEO、
素晴らしい遊び方だ。
若々しくあり続け、体を動かし、若い人たちとも交流してる。
ゲームの開発の原点も遊びが健康につながることでした。
自宅で子供たちのテレビゲームの時間が長いことに悩み、外で体を動かすことをゲームに組み込みたかったといいます。
先月追加された相棒のポケモンと冒険する機能。
一緒に写真が撮れるようになっただけでなく、2キロメートル歩いたり、初めての場所を訪れたりすると親密度が上がるなど、より遠くへ足を運ぶ工夫がされています。
外に出かけよう、おいで、一緒にポケモンGOで遊ぼう。
先週は競技としてゲームの腕を競うeスポーツのイベントにも出展。
よりアクティブなゲームとして盛り上がりを見せています。
こうしたゲームは今後もっと身近になっていく。
家族で映画やレストランに行くのと変わらなくなる。
病室と世界を結ぶ…「心の健康」役立つゲーム!
変わるゲームのイメージ。
医療の現場からも注目が…
1月21日、都内で開かれたゲームイベント。
対戦パズルゲーム「ぷよぷよ」を行っているのは企業のeスポーツチームの柴田智哉さん。
その柴田さんを苦しめているのは北海道・八雲町の病院に入院している吉成健太朗さんです。
勝ちました。なんとか勝ちました。
吉成さんは生まれたときから筋肉が徐々に衰える難病、筋ジストロフィーの症状を持っていました。
歩くことができず、入院生活を余儀なくされています。
ゲームのコントローラーもオリジナルです。
その吉成さんが病院外とつながるツールがeスポーツなのです。
サッカーとか野球とかやろうと思っても大きな壁があり、やることができない。
同じ競技を障害を問わずできるのはeスポーツ。
健常者と同じルールで戦うことができ、同じ目線で共有することができる。
eスポーツは外に出られない苦しさを救い、心の健康にも役立っているといいます。
普通に生活していたら絶対出会うことのない人とゲームでつながっている。
eスポーツは活力であるし、ライフワーク。
この病院では吉成さんを中心に5人編成のeスポーツチーム「チーム吉成」を結成。
今後、活動の場を広げていく方針です。
国立病院機構八雲病院の田中栄一作業療法士は、
コミュニティーをつなげていく機会になるんだなと感じていて、彼らが自分のことを知ってもらったり、居場所を作れる機会になると感じている。
株式会社NTTe-Sports
今回の対戦を企画したのはNTT東日本などが1月31日に設立する新会社「NTTe-Sports」です。
5Gなどの通信技術でeスポーツの環境を地方にも広げる狙いです。
NTTe-Sportsの副社長に就任予定の影澤潤一さん、
地方の例えば身体に障害を持つ人とか、高齢の人々。
元気に楽しく過ごすためのやり方としてeスポーツが使えるという可能性は感じる。
病院でゲームが処方される?健康分野で広がる可能性!
広がるゲームの可能性。
ゲームと健康について研究を進める慶應義塾大学医学部の宮田裕章教授。
すでに欧米ではゲーム要素が含まれるアプリが患者に処方されているケースがあるといいます。
アメリカでは携帯をいじって健康になるなら、それを薬と認めている。
ドラッグ中毒の人を治療するアプリを認可した。
ゲーム的な要素も組み込んでいる。
今後、日本でも健康とゲームを組み合わせたサービスが当たり前となる可能性があるといいます。
ゲームという要素は健康の非常に強力なパートナーになりうる。
ゲームと健康、両方の分野が融合する中で新しい楽しみ方のスタイルや産業がうまれてくる時期にあると思う。