[WBS] 楽園パラオで攻防!「インド太平洋」vs「一帯一路」!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

中国が進めている一帯一路構想。

これに対抗して日本が打ち出しているのが太平洋からインド洋にかけた地域での自由で開かれたインド太平洋構想です。

中国の海洋進出を牽制するという狙いがあります。

その重要拠点とされているのが太平洋の楽園といわれるパラオです。

今この島国を巡って日中のせめぎ合いが繰り広げられています。

パラオ共和国

日本から南におよそ3,200キロ。自然豊かな海が人気のリゾート地、パラオ。

街の広場に行くと、

ももたろさん~ももたろさん~

実はパラオは戦前、日本が統治をしていました。

今では世界一の親日国といわれています。

中国

このパラオの経済がいま中国によって翻弄されています。

2013年、パラオへの中国人観光客が急増。中国マネーでパラオ経済が潤いました。

一転して、一昨年から激減。今度はパラオから中国マネーが一気に引いたのです。

パラオ政府は台湾と国交を結んでいることに対する中国の経済圧力だと見ています。

中国は去年11月には突如、国交がないことを理由にパラオへの団体旅行を禁止。

ダイビング客などで大忙しだったボートも今では浮いたまま。

当時、中国人客で賑わったレストランも閑古鳥が鳴いています。

飲食店を経営する日系人のスティーブ・チバナさんは、

中国はパラオにひざまずいてほしい。属国として。

彼らは欲しいんです、この島を。

中国が手を引いてから、もう2年近くなる。まだ日本は入ってきていない。

めちゃくちゃ鈍い。

鈴木憲和外務大臣政務官

こうした中、12月3日に空港に姿を見せたのは鈴木憲和外務大臣政務官。

揺さぶりを受けるパラオに日本政府が動きました。

島しょ国は我が国にとって大変重要な国々。

政府として後押ししていきたい。

鈴木政務官をパラオ大統領自らお出迎え。

レメンゲサウ大統領は、

パラオにとって日本との友好関係はとても重要だと考えています。

「自由で開かれたインド太平洋ビジョン」を強く支持して頂き感謝します。

パラオも支持する日本のインド太平洋構想。中国への対抗策です。

11月13日、安倍総理は、

公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋の経済発展を実現していく。

これは太平洋とインド洋にまたがる地域の安定を目指す戦略です。

パラオはその中心にあり、太平洋への進出を狙う中国を牽制する拠点になります。

またパラオの海はオーストラリアから日本への物資の輸送路であり、海洋の安定が重要にあるのです。

日本の支援

政務官が訪ねたのは海上保安局。

ここには中国への牽制を狙った日本の支援が・・・

これがパラオ最大の巡視船ですか?

そうです。

パラオ最大となるこの巡視船、その船体には大きく日本財団の文字が。

パラオの安全保障の強化を日本の民間団体が支援しているのです。

これは今年、パラオの海で深刻な問題である違法操業の船を摘発した映像。

好漁場のパラオの海には違法漁船が後を絶ちません。

日本の巡視船が警備能力の強化に貢献しています。

獲られていたのは日本人も大好きなマグロ。

こうした違法行為を厳しく取り締まることが海上の安全保障につながるのです。

違法漁船を摘発すると全員が強制送還。押収した船には火を放ち、再び違法操業ができないように処分します。

巡視船の船長は、

日本の支援はとても重要。

パラオの海をしっかり守るために貢献してくれています。

揺さぶりを受けるパラオについて政務官は、

中国の観光客が増えたり減ったりという事があるが、それも含めて日本側に期待するものが大きいのかなと。

日パラオ貿易・投資・観光セミナー

政務官の目的は安全保障の視察だけではありません。

日本企業およそ20社を引き連れてパラオの政府や企業とビジネスセミナー「日パラオ貿易・投資・観光セミナー」を実施します。

政府間だけでなく民間交流を生み出し、経済面でもパラオを支援します。

鋼鈑商事株式会社

セミナーに参加した鋼板商事の江口規和取締役、水耕栽培による農業支援を目指しています。

LEDを使った水耕栽培の技術は土壌が悪く農業に適さないパラオには最適だと考えています。

まず江口さんが向かったのは地元スーパーの野菜売り場。市場調査です。

ほとんど並んでいない。

野菜の多くは輸入品で、コンテナ船が遅れ納品されないこともよくあります。

店頭に並ぶ商品も収穫から1ヶ月以上経ったものもあるといいます。

実際にいくつか野菜を購入した江口さん。パラオの野菜の味は・・・

すごく苦味が多い。

この日は商談が入りました。

江口さんの水耕栽培に興味を持ったのはパラオ農業局の幹部です。国として取り入れたいといいます。

野菜がパラオで作れるなら輸入費も削減できるし、このシステムはすごくいいですね。

パラオ政府はこのシステムの導入で農業による雇用の創出にもつながると考えています。

まず1つ購入して、テストできるように話をつけたいと思います。

パラオへの経済支援にもつながりそうです、。

一歩一歩ですけど、ゆっくり説明しながら進めていきたい。

レメンゲサウ大統領

経済や安全保障など多くの課題を抱えるパラオ。

大統領に単独インタビューすることができました。

パラオは今回の日本からの支援をとても感謝しています。

日本とはさまざまな分野で協力を深め太平洋地域のリーダーシップを期待しています。

一方、中国は11月に国交のある島国だけを集めて会議を開き、支援を約束。台湾との国交を維持するパラオなどをけん制しました。

圧力を強める中国について聞いてみると・・・

「台湾と国交があることで中国からの圧力を感じているか?」

今はどのようにして台湾との関係を強めるかを考えています。

可能なら台湾と中国両方と国交を結びたいです。

「一つの中国」という政策は我々がどうこうする話ではありません。

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