日産自動車の新たな船出です。
カリスマと呼ばれた元会長のカルロス・ゴーン被告が会社を去って1年余りです。日産自動車では内田誠新社長らによる集団指導体勢がスタートしました。業績の悪化に苦しむ日産は再びV字回復することができるのでしょうか?
日産自動車株式会社
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夕方5時、日産が開いた会見に1日付けで社長兼CEOに就任した内田誠氏が登壇しました。
日産は非常に厳しい環境。
内田社長は商社出身。これまで専務執行役員として中国事業を統括してきました。
COOにはルノー出身のアシュワニ・グプタ氏が副COOには生産部門出身の関潤氏が就任し、長らく続いたゴーン体制から3人の集団指導体制に生まれ変わりました。
ゴーン氏の日産のリバイバルに向けての経営の考え方は間違っていない。
昨今の話は経営手法と別のことだと思う。
新たに船出した日産。しかし業績は非常に危機的です。
業績回復への道筋は?
日産の2020年3月期の連結純利益の見通しは1,100億円で1年前と比べて66%の大幅減益。
その理由は販売不振です。
国内では軽以外の普通車が苦戦。
海外でもアメリカの販売会社では最新モデルの車が1万ドル、100万円以上の値引き。
何とか売ろうとしているからだよ。
それでも売れない状況が続いているといいます。
業績回復が急務な中、日産は22年度までに1万2,500人の人員削減を柱とする構造改革を進めています。
この計画(事業構造改革)は効率化・リストラと理解されがちだが、最も重要な柱は新商品、新技術、インテリジェントモビリティを軸にした将来の成長戦略だ。
内田社長はこう述べましたが、リストラの対象は世界14拠点に上り、国内では福岡と栃木の工場が含まれてます。
12月2日、その栃木工場の従業員に話を聞くと…
自分の職場内でも12月いっぱいまでとか期間が決められている人もいる。
今後契約を切られるという人も聞いてはいる。
仕事がなくなってきているので残業が減っている。
一方で新体制に期待する声も。
新車の立ち上げもあるので、それに期待して。
日産車はいいと思ってもらえるように頑張りたい。
次世代車開発の道筋は?
日産の経営立て直しのカギを握っているのが次世代車の開発。
その先陣として行っているのが国内改革です。
日産の技術は世界をリードできる。
のののマーケットで先駆けて投入し、これを世界に広げていく。
20年以降はニッサンインテリジェントモビリティの魅力を満載した車を投入していく。
10月の東京モーターショーではEV(電気自動車)の2車種などを出展。
来年度には国内で新型車5車種程度を投入する予定です。
その生産を支えるための第一弾としてリストラに踏み切る栃木工場の設備を大幅に刷新。
およそ330億円かけて最新の画像システムなどを導入することで、省人化を進め生産性を向上させる狙いです。
日産・ルノーの関係は?
ゴーン被告は筆頭株主であるフランス・ルノーとの経営統合を進めようとしていたとされます。
ゴーン被告が逮捕された後もルノーは日産に経営統合を打診しています。
しかし内田社長は、
日産・ルノー・三菱自動車のアライアンス(連合)は強くする。
と話す一方で、ルノーとの経営統合には否定的な見方を示しました。
経営統合とかの話は現時点でスナール会長ともデルボス暫定CEOともしておりません。