
歴史的な円安水準に影響を与えるアメリカの金融政策ですが、中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)は日本時間の11月3日に4回連続となる0.75%という大幅な利上げに踏み切りました。市場の予想通りの利上げでしたが、日本では依然として拡大が続く日米の金利差による円安水準のもとで新たなチャンスを模索する動きも出ています。
歴史的水準国産ヌーボーに商機
晴天に恵まれ行楽日和となった祝日の11月3日、東京の日比谷公園では朝から行列ができていました。
その目的は…
来場者

乾杯!
11月3日に解禁されたのは山梨県産ワインの新酒「山梨ヌーボー」。
30社以上のワインメーカーが出店したイベント「山梨ヌーボーまつり」が開催されました。
来場者

8杯目ぐらい。
すでに熟成されたワインみたいな感じ。
すごくおいしい。
11月17日に解禁されるフランス産ワインのボージョレ・ヌーボーは円安などの影響もあり、商品の中には価格が一年前の2倍近くに…
これに対し、2週間早く解禁となった山梨ヌーボーの価格は去年と同じ水準です。
3年ぶりに東京でイベントを開催し、国産ヌーボーの知名度アップを狙います。
すでに取り扱いが増えているとの声も。
山梨県のワインメーカー

今年は小売店で国産のワインを取り扱うところが増えている。
増えた注文に対応するため生産量を増やすメーカーもあるといいます。
山梨県ワイン酒造組合
安蔵光弘会長

ボージョレ・ヌーボーが円安と物流量の高騰などで値段が上がっている。
今年は日本ワイン、山梨ワインにとってすごいチャンス。
アメリカ 4連続0.75% どこまで利上げ?
その円安の行方に大きな影響を与える発表が11月3日未明にありました。
日本時間の午前3時、アメリカの金融政策を決めるFOMC(連邦公開市場委員会)は声明文を発表。
市場の予想通り、4回連続での0.75%の利上げを決定しました。
さらに声明文では今回新たに「金融政策が経済活動や物価に影響を及ぼすのに時間差がある点を考慮する」という文言が。
効果を見極めるため利上げのペースを減速させるのではとの見方から次回、12月の会合では利上げ幅を縮小させるとの観測が高まりました。
すると、声明文の発表から10分ほどで1円近く円高ドル安に。一時1ドル145円台後半をつける場面もありました。
しかし、その30分後には…
FRB
パウエル議長

9月に予想した金利水準を今後、上回る可能性がある。
会合後に会見したFRBのパウエル議長が金利のピークが従来予想の4.6%を超えることに触れたことなどから円相場は再び1ドル147円後半まで円安ドル高に戻る結果となりました。
またニューヨーク株式市場も値動きの荒い展開に。
声明文を受け一時400ドル以上値上がりしましたが、結局終値は500ドルを超える値下がりでした。
この市場の動きに専門家は…
マネーパートナーズ
チーフアナリスト
武市佳史さん

パウエル議長がやりたかったことはFOMCで方向づけるのではなく、もとの水準、中立のところに戻したという見方もできる。
今回で4%に達したアメリカの政策金利は5%まで利上げを継続するとの見方もあります。
専門家は円安の行方について注目のイベントが続くと指摘します。
マネーパートナーズ
チーフアナリスト
武市佳史さん

週末(あす)の雇用統計。
来週のCPI(消費者物価指数)。
一つ一つ判断していかざるを得ないのでは。
1ドル150円に向かうかは介入への警戒感もあるから懸念する必要はない。
楽観は決してできないが。
海外で稼ぐ…注目のワーキングホリデー
歴史的な円安水準で若者が続々と訪れている現場も。
オーストラリア大使館で開催されたのはワーキングホリデーの説明会。
オーストラリア政府観光局
木下百合さん

治安の良さもありオーストラリアはワーキングホリデー先として人気の高い国。
ワーキングホリデーとは18~30歳を対象に海外の語学学校に通うなどしながら働ける制度。学生ビザなどと違い労働時間などの制約がほとんどありません。
コロナ前の参加者は多くても100人ほどでしたが、11月3日は倍の207人が参加。
なぜオーストラリアでのワーキングホリデーが注目されているのでしょうか。
参加者

日本に比べるとお金を稼ぎやすいので、現地で働いてみたい。
参加者

節約すればたまると聞いているので、稼げるだけ稼ぎたい。
参加者の関心が高かったのは賃金の高さ。日本の最低賃金は全国平均で961円。最も高い東京都で1,072円です。
一方、オーストラリアは倍のおよそ2,000円。
背景にあるのは人手不足と円安。円はオーストラリアドルに対して今年に入り12%安くなっているため円換算での給与は増えているのです。
ワールドアベニュー
松久保健太社長

勉強だけではなく働きたいという人が多い。
留学費用と現地の滞在費含めて現地にワーキングホリデーに行って稼げてしまうというのが注目されている理由。
この説明会に登壇したYumiさん(25歳)、バリスタを目指して留学を決意し、今年6月に渡航しました。
現在はケアンズで暮らしていて、11月4日からバリスタとして働きます。
角谷暁子キャスター
時給はいくら?

Yumiさん

28~29豪ドル。
時給2,800~2,900円くらい。
あと土日は28~29豪ドルの1.5倍。
祝日だと2倍になる。
この給料でスタートと言われた時すごく驚いた。
日本でカフェのアルバイトをしていた時は時給1,000~1,200円だったといいます。
Yumiさん

英語がすごく話せる友達は今バーテンダーとして時給40豪ドル(約3,730円)で働いていたり、工場や牧場で時給30豪ドル(約2,800円)で働ける場所もある。
高額な時給の一方で気にあるのは物価高ですが…
角谷暁子キャスター
生活費はどれくらいかかる?

Yumiさん

外食すると1食25豪ドルはかかってしまう。
2,500円くらい。
毎日食費だけで3,000~4,000円飛ぶ生活。
給料は高いけどもちろん物価も高い。
一般的なレストランで注文したカクテルは19豪ドル(約1,770円)だったといいます。
現在、ホームステイ代と生活費を合わせて毎月20万円がかかるといいますが、それでも…
Yumiさん

貯金は普通にできる。
カツカツの生活になると思っていたが、自炊すればお金がすごくたまると分かった。