度重なる緊急事態宣言の延長で窮地に立たされているがショッピングモールなどの商業施設です。
生活必需品を取り扱う一部店舗の営業だけで全面営業はできていません。
今週、都内にオープンしたショッピングモールを取材するとその苦悩が見えてきました。
ミッテン府中
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東京・府中市。5月25日、新しい商業施設がオープンしようとしていました。
おはようございます。よろしくお願いします。
その頃、店の外には十数人の行列が…
10時の予定だったオープンを9時半に前倒ししました。
消毒と検温をお願いします。
ミッテン府中の栗原郁男館長、
本来は行列が"繁盛の印"みたいなものだがコロナ禍なので。
安心安全で買い物ができる環境を整えることが今一番大事。
2019年に閉店した伊勢丹府中店の跡地に開業したミッテン府中。
地上9階、地下1階、75店舗が入る予定です。
家電量販店を展開するノジマが開発しました。
売りの一つがデパ地下を意識したという食品フロア。
生鮮食品が並ぶスーパーのほか、出来たての惣菜やスイーツなどの専門店も充実しています。
例えばこちらは蜂蜜の専門店「馬渡養蜂場」。
巣箱から取り出したままの蜂蜜などさまざまな種類が並びます。
ほかにもこれまでは都心の百貨店まで行かなければ買えなかったものや地元府中の有名店などを集めたといいます。
できて助かった。わざわざどこかに行かなくて済む。
地域の経済を担う施設の開業に出店するテナントも期待を寄せています。
北野エース ミッテン府中の福田和広店長、
こんな時期にオープンしてと思われる方もいると思うが、感染対策などにはしっかり気をつけているし、面白い品ぞろえとかでお客さまをお出迎えさせていただきたい。
モナルーム清風堂の矢島英彦社長、
取引先の材料を販売している会社、問屋も困っているところがある。
経済がうまく回るようにできればいいかなと思う。
この施設の館長が栗原郁男さん(65歳)。
栗原さんはトヨタ自動車でカーディーラーを併設したショピングセンター「トレッサ横浜」の開業を手掛けました。
その実績を買われ、ミッテン府中の館長として白羽の矢が立ったのです。
そんな栗原さんも緊急事態宣言下でのオープンはもちろん初めて。
「たくさん来てくれるな」と思いながら、オープンしなくちゃいけないのはなかなかつらい。
オープンから1時間、コロナ禍ゆえの対応に迫られます。
入口での検温で発熱が確認されたお客様がいたと連絡が入りました。
体温が37.5度以上あるというので申し訳ないんですが。
帰宅を促し帰ってもらいました。発熱で入店を断るのは栗原さんも初めてのことだといいます。
そんな栗原さんに追い打ちをかける出来事が…
政府は東京や大阪などに発令している緊急事態宣言の延長について…
この日、東京都などへの緊急事態宣言が6月20日まで延長されることが濃厚だというニュースが入ってきました。
栗原さん、施設の幹部を集めて緊急会議です。
グランドオープンをいつに設定するか。
実はこの施設、生活必需品を扱う一部の店だけをプレオープンしていました。
グランドオープンは5月28日を予定していたのです。
緊急事態宣言の期限は6月20日前後という話だが、延びる可能性もあるため読みにくい。
どれだけ臨機応変にやれるかが企業の力。
1階からエスカレーターに乗ると、次に降りられたのはなんと5階、ノジマの家電量販店が入るフロアです。
店頭のポスターには20日、25日、28日とさまざまなオープン日が書かれていました。
コロナというのがあったので"段階オープン"をしようと。
4段階、5段階のオープンということになる。
緊急事態宣言に対応するため家電量販店を皮切りに食品のフロア、それ以外の生活必需品を扱うフロアと段階的にオープンする計画。
グランドオープンは緊急事態宣言解除後に先延ばしすることを決めました。
運営するノジマはオープンが遅れた分のテナント料はかからないようにするとしています。
しかし、施設はノジマがビルを所有する会社から借り上げてテナントにまた貸しをして運営しているためオープンが送れるとノジマが払う賃料の負担が重く伸し掛かります。
テナントも準備としては人手も確保している。費用もかかるので大変。
"コロナ"と"経済"と悩んで今の状態。逃げずにやらなければならない。