[ガイアの夜明け] 巨大「規制」に挑む!~バターの闇 新たな戦い~(2)

巨大「規制」に挑む!~バターの闇 新たな戦い~

株式会社MMJ

2016年6月、北海道・浜中町。

MMJ(ミルク・マーケット・ジャパン)の社長、茂木修一さん(当時62歳)。

質の高い生乳を生産する酪農家から直接買い取っています。

うまい。

MMJの売りは高値での買い取り。

現在、およそ1キロ102円。

一方、指定団体ホクレンの買取価格は手数料などを差し引くと1キロおよそ96円。

その差は6円あります。

MMJの契約農家は83軒。

出荷先をMMJに替えるだけで売り上げが数百万円から数千万円アップするのです。

群馬県伊勢崎市。

住宅街にある建物の一画にMMJの本社があります。

一間だけの質素なオフィスに社員は4人。

茂木さんがMMJを立ち上げたのは16年前の2002年のことです。

酪農家の仲間たちが経営難で廃業していく姿を目にしたのがきっかけでした。

MMJに出荷することで農家の所得が増えることは間違いない。

農家が元気になれば後継者も入るし従業員も増えて牛も増えて生産量も増える。

そうなれば当然バター不足は解消できる。

指定団体ホクレンはおよそ2,000人の職員を抱える巨大組織。

それに比べMMJは人件費や設備コストを大幅に圧縮し高い買取価格を実現しているのです。

株式会社福仁畜産

北海道釧路市阿寒町。

ここにもMMJに生乳を出荷する酪農家がいました。福田貴仁さん(34歳)。

MMJの方が利益が出るので規模の拡大を考えていける。

まだまだ大きくしたい。

3人の子を持つ福田さん、10年前に脱サラをして酪農の世界に飛び込みましたがここまで苦労の連続でした。

2年前のこと、福田さんは生乳の出荷先をホクレンからMMJに替えたいと思い地元の阿寒農協に相談しに行きました。

MMJとコンタクトを取っている。

阿寒農協の組合長としてどう考えているのかな。

とりあえず歓迎はできないよな。

行くのは個人の責任で行くんだからそれはしょうがない。

ただリスクは背負ってもらうよ。

MMJへの出荷を巡って阿寒農協の組合長と対立することに・・・

私はあさってMMJに牛乳の出荷を開始します。

私は農協に牛乳を出荷しません。

福田さんの牛乳は出荷しなくても「賦課金」を徴収することになるという認識。

賦課金

賦課金とは農協が組合員に課す負担金。

組合長は福田さんが農協に出荷しなくても生乳1キロあたり50銭を支払うように通告してきたのです。

その額、年間およそ120万円。

出荷しないんです。僕は農協に。

なぜ徴収するのか意味が分からない。

公正取引委員会

2017年7月、東京・霞が関。

そこにスーツ姿の福田さんの姿が・・・

訪ねたのは公正取引委員会。

自由な取引をした者に対して制裁的な賦課金を徴収するのはおかしい。

阿寒農協が課した賦課金の是非を国に判断してもらおうというのです。

そして10月、公正取引委員会に動きが・・・

福田さんに課した賦課金が独占禁止法で禁じられた「優越的地位の濫用」にあたる恐れがあると阿寒農協に注意をしたのです。

結局、阿寒農協は賦課金の徴収を一時停止しました。