[WBS][激変!世界のイノベーション発信地]「中東のシリコンバレー」イスラエル!

ワールドビジネスサテライト(WBS)

先日行われました新型iPhoneの発表会。

撮った写真のピントを後から変更できるという機能が搭載されるなど今回もいろいろと進化しました。

2017年に発売したiPhoneXから導入されている顔認証でのロック解除機能というのも魅力的です。

実はこの顔認証機能というのはアメリカではなく、イスラエルのスタートアップ企業が開発したものです。

イスラエルは中東のシリコンバレーと呼ばれていて、iPhoneにはそのイスラエルで生み出された技術が搭載されてきました。

アップルはこの国に研究開発センターを設けていて、ティム・クックCEOはこんなことを言っています。

アップルは天才的な技術者たちがいるイスラエルの拠点を置いた。

WBS30周年のシリーズ企画、「激変!世界のイノベーション発信地」。

あのアップルも一目置くスタートアップ大国、イスラエルについて二夜連続でお伝えします。

イスラエル

地中海の美しいビーチに面した街、イスラエル・テルアビブ。

中心には高層ビルが立ち並ぶ商業都市でもあります。

周辺人口はイスラエル最大の340万人。

9月上旬、この街に日本企業の視察団が訪れました。

彼らが向かった先はイスラエルのIT関連のスタートアップが集まる展示会です。

DLDテルアビブ・イノベーションフェスティバル2018

一見、地味な展示会ですが・・・

今回出展したおよそ70社は世界最先端の技術を持つイスラエル企業ばかり。

各国の企業が注目する展示会だといいます。

独立行政法人日本貿易振興機構

日本の経済産業省の後押しで今回、ジェトロ(日本貿易振興機構)が初めて視察ツアーを実施しました。

ジェトロのサービス産業部、藤井真也部長、

イスラエルに進出できる大企業はいいが、中小企業は日本から提携先を探すしかない。

もっとイスラエル企業の魅力・強みを日本企業に取り込む必要がある。

実は日本企業の拠点は小規模なものが多く、韓国や中国にも見劣りするのが実情です。

このためジェトロは大手電気メーカーやIT企業に参加を呼びかけました。

大手電機メーカーの社員、

最先端のIoTやAIのスタートアップが集まっているので。

アーセナルの藤井ひろき社長、

なぜテクノロジーが生まれ、優秀な人材が生まれるからに興味がある。

その展示会場をよく見てみると、なぜかグーグルやアマゾンといったアメリカのIT大手のブースもありました。

デロイト(イスラエル技術探索部門)のジェフ・シュワルツ氏、

イスラエルは世界で2番目にスタートアップが集中している国。

そしてここは最新技術が最も早く実用化される場所になっている。

グーグルやアマゾンはイスラエル企業が持つ有望な技術の青田買いを狙っているといいます。

ITの巨人も注目するイスラエル企業の実力とは?

Vayyar Imaging Ltd.

バイヤール・イメージングは2011年設立の半導体メーカー。

独自の半導体を組み込んだ装置をスマートフォンに接続。

壁に当ててみると・・・

「温度?」

違います。

レーダー波の反射で認識。

壁の内部に電線や排水管がないか、といったことが手軽に把握できないのです。

ほかにもこのセンサーを使うと家の中で人がどんな姿勢をしているのか外からでも感知できます。

例えばお風呂で人が倒れたときに警報音を鳴らすシステムの開発などが可能になるのです。

バイヤール・イメージングのイアン・ポトカミエン氏。

広い範囲で応用されています。

高齢者の転倒防止やスマートホームの警備にも使えます。

セキュリティシステムの開発をしているという日本企業「GRCS」の佐々木慈和社長は、

面白い。技術的にはすごく。

セキュリティー業界は特に日本には新しい技術があまりない。

高い技術力

イノベーションが生まれる背景にあるのが高い軍事技術です。

周辺国との緊迫する関係が皮肉にも高い技術を生み出していました。

イスラエルでは軍での経験を生かした起業家が数多くいるといいます。

さらに資金面では政府が積極的に支援、民間投資と合わせると日本の3倍以上に上ります。

イノベーション庁の海外部門責任者、ダニー・ビラン氏は、

エレクトロニクス、農業、医療分野に革新が起きれば景気が上向くだけでなくイスラエル社会が良くなる。

だから革新的な技術に資金援助することは重要。

Mobileye

イスラエルの中でもいま特に世界が注目する企業があります。

1999年に設立されたモービルアイ。2017年、インテルにおよそ1兆7,500億円で買収されたことが話題となりました。

車の自動運転に欠かせない独自の技術を持つ半導体メーカーです。

カメラのセンサーが周囲の車との距離や走行車線を正確に認識し、追突の危険が迫ると警告する装置なども開発。

すでに世界の主な自動車メーカー27社に提供しています、

日本企業でもソニーや日産、ホンダなどが次々とモービルアイを提携しました。

この会社を創業したのがコンピューターやAIの専門家、アムノン・シャシュア氏とズィーブ・アヴィラム氏。

そのアヴィラム氏が今回インタビューに応じました。

アムノン・シャシュア氏

日本の企業は長期にわたるパートナーシップを好みます。

一度パートナーになれば長く続き、困った時には助けてくれる。

素晴らしい文化だと思う。

アヴィラム氏は現在経営している別の会社「オルカム」で開発した新製品を見せてくれました。

それが「MyEye2」。日本でも10月9日に発売します。

8cmほどの小型端末を磁石でメガネにつけて使います。

オルカムの広報、ラフィ・フィッシャー氏、

テキストを指でさします。何が起きるかお見ていてください。

全面のカメラが指でさした場所のテキストを撮影。AIが文字を読み込み反対側のスピーカーから音声で読み上げる仕組みです。

ほかにも、

1,000円。

5,000円。

お札の金額を確認できるほか、腕時計を外しても時計を見るジェスチャーをするだけで、

時間は12(時)02(分)です。今日は火曜日。

現在の時間と日付を教えてくれます。

これらも独自のカメラセンサーとモービルアイの技術を受け継ぐ高い画像処理技術によって実現しています。

視覚障害者や高齢者向けで価格はおよそ65万円。

厚生労働省に保険の適応ができないか働きかける予定です。

IT技術で世界をリードするイスラエル企業。

ただモノづくり技術に長けた日本の企業と連携を望む声も多いといいます。

Dream Tech Labsの牧野成将社長は、

熱気がすごかった。

これだけ日本企業に注目してくれる地域は珍しい。

このチャンスをどう生かすかはポイントになると思った。