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[WBS] 香港「国安法」の波紋!民主の盟友3人は今…

2020年7月9日

ワールドビジネスサテライト(WBS)

香港国家安全維持法の施行から1周間が経過し、7月8日に香港では捜査や立件を担う中国政府の出先機関が稼働しました。

その場所は香港中心部のホテルの中にあり、これまで大規模なデモや集会が行われてきた公園を見下ろすことができます。

日に日に圧力が強まる中、香港はどうなってしまうのでしょうか?

香港国家安全維持法

7月1日に施行された香港国家安全維持法。通称「国安法」。

香港で行われてきた民主化デモや集会は国家分裂、政権転覆の意図があるとされ逮捕の対象となりました。

香港独立と書かれた旗の所持や光復香港、香港を取り戻せのスローガンが入ったTシャツ、ビラまで国安法に抵触するといいます。

今の香港は何が出るかわからないメニューのないレストランのようだ。

おいしいかどうか聞くこともできない。

7月6日、ショッピングセンターで異例のデモが行われました。

何も書かれていない白紙を掲げる市民たち・スローガンの光復香港が禁止されたことへの静かな抗議でしたが…

今の香港では白い紙でもどうなるか。

自分たちが何もしなければ次の世代が将来的に代償を払うことになってしまう。

そこに警察が現れデモは解散させられました。

図書館からは一部の本が消えました。

民主活動家の著作が撤去され閲覧や貸出が停止しに。

国安法で街の書店にも影響が…

民主活動家などの書籍を多数扱う書店ではこの日多くのお客様が…

今後、国安法に従うつもりだといいます。

序言書室の李達寧店主、

残念だが何冊かは問題があるとして取り下げることになる。

香港の民主化デモや政治に関する一部の本は売り切れ、在庫がない。

強まる圧力。香港政府は国安法に抵触するかの点検だとしています。

消えた本の著者の一人が…

黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏、

民主化を勝ち取ることがこの世代にできないと言わせない。

2014年の大規模民主化デモ「雨傘運動」の元リーダー、ジョシュア・ウォン氏です。

常にデモの先頭に立ち何度も逮捕。

国安法の施行後も9月に行われる香港の議会、立法会議員選挙に向け街頭で活動を続けています。

国安法は国際都市香港を萎縮させ香港は香港でなくなった。

しかしまだ諦める時ではない。

最後の最後までベストを尽くす。

ジョシュアと共に活動をしてきたのが「民主の女神」と呼ばれる周庭(アグネス・チョウ)氏と元立法会議員の羅冠聡(ネイサン・ロー)氏です。

2016年4月。

3人が中心となり立ち上げたのが民主派政治団体「デモシスト」。

以降、民主化運動の中心を担ってきました。

しかし国安法が成立した6月30日に解散。

そして7月6日、アグネス氏が去年6月のデモを扇動したとして起訴されていましたがその内容を認めました。

直後のWBSのインタビューで、

これから収監されるかもしれないという心の準備はしています。

次の裁判は8月5日。禁固刑の可能性が高いと見られています。

今後について聞くと、

香港の情勢が毎日変わっていて自分の将来がどうなるのか自分では決められない。

そういう考え方も持っていて自分の将来は本当に不安ばかり。

香港を守る信念は変わらず頑張っていきたいと思います。

もうひとりの盟友、ネイサン氏は7月1日アメリカ議会で開かれた公聴会に出席。

国安法で逮捕される可能性があり香港には戻らないといいます。

WBSでは7月6日、ネイサン氏を単独インタビュー。

「どこにいますか?」

その情報は言えません。

「新たな地で何をするのですか?」

国安法が施行されてから香港での国際的な支援活動は大きく制限されました。

今私たちには国際的に支援をしてくれる著名な人が必要です。

これが私の動きの背景にある大きな理由です。

そして国安法の解釈でさらなる動きが…

捜査機関は国安法の元、危害の恐れのあるネット情報の削除や制限が可能に。

さらに令状なしでの家宅捜索や通信傍受もできるようになりました。

わずか1週間で香港の社会通念を変えた国安法。

それは民主活動家にとどまりません。

名古屋大学に留学経験があるホーさん。

香港から逃げたいという気持ちの人はたくさんいると思う。

香港からの脱出。日本に行きたいといいます。

日本に行ったら長期間働きたい。

香港にはない安全もあると思う。

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